天国と地獄1 (1)

 9千拍手のお礼です。

 こちら男爵シリーズです。 ギャグです。
 薪さんのカンチガイは最強、青木くんの受難はMAXになってます。 青木さんファンの方にはごめんなさいです。

 なお、こちらのふたりは恋人同士ではありません。 
 青木くん、まだ告白すらできてません。

 本編で言うと『告』以前の状態がずーっと続いてる感じです。 天然薪さんが青木くんを振り回してた、あの辺りですね。 
 思い返せば、あのころが一番楽しかったような。
 丁度、原作の3巻辺りが一番萌えたように、いえその。(^^;

 よろしくお願いします。


 

 



天国と地獄1 (1) 







 ひと目会ったときから、オレは薪さんに恋をした。
 初めはそうとは気付かなかったけれど、後から考えるに、きっとそういうことだったんだろうと思う。

 初めて会ったとき、薪さんは室長室のソファで眠ってた。
 警察に入って、当然のようにむさくるしい男ばっかり見てきたオレにとって、その姿は衝撃的だった。
 抱き枕よろしく分厚い本を抱えて、あどけない顔で眠っていた彼。警視正という肩書きから、自分より10は年上のはずなのに、その寝顔はまるで少年のようで。
 女っぽいとは感じなかったけれど、男のひとだとも思えなかった。

 彼を起こしてくれ、と所長の田城さんに言われたので、オレは恐る恐る薪さんの肩に手を掛けて、彼の身体を揺すった。薪さんの肩はとても華奢で小さくて、オレの手のひらにすっぽりと納まってしまうその頼りなさは、やっぱり男のひととは思えなかった。
 薪さんは目を覚ますと、いきなりオレの手首をびっくりするくらい強く握り締めた。

 大きく瞠った亜麻色の瞳でオレの顔を見て、「ずっと後悔していた」などと意味不明の言葉を重ねた挙句、オレの手首を摑んだまま再び眠ってしまった。
 眠りに戻る直前、長い睫毛の縁に光るものがあったように見えたのは、錯覚だったかもしれない。だけど、歪められた彼の瞳には間違いなく苦悩の色があり、原因は分からなかったが、その苦悩が彼をひどく痛めつけていることだけは理解できた。
 だから、薪さんが新入りのオレに辛く当たった時、この酷薄な言動は彼の本当の気持ちではなく、彼の懊悩が言わせる苦痛の叫びなのだと思った。

 眠りながら涙を浮かべるほどつらいことがあるのに、冷静さを装って職務をこなす。
 彼が必死になればなるほど、その姿は痛々しかった。猟奇犯罪が起きるたびに、自分を追い詰めるように非人間的なスケジュールで事件に挑む彼を見て、いつかぽっきりと折れてしまうのではないかと不安になった。

 オレは、そんな薪さんのことが気になって仕方なかった。不安が募るほどに、薪さんから目が離せなくなった。
 毎日毎日、彼のことを見続けた。彼を見ることができない日は、いまいちやる気がでなかった。お陰で周りの先輩たちからは、「室長がいないと青木はしぼんだ風船のようだ」とからかわれた。

 自分でもおかしいと思っていた。

 どうしてこんなにあのひとのことが気になるのか、その理由がさっぱりわからなかった。まさか男のひとに恋をするなんて、そんな馬鹿げたことが自分の身の上に起こるとは、夢にも思わなかった。あのひとが自分にとって、こんなに重要なひとになるなんて、その頃は予想だにしなかった。

 現在、オレは人生のパートナーを得て、毎日の職務に邁進している。充実した日々を過ごしながらも、当時の出来事は鮮明さを失わず、あの頃を思い出すたびに甘い痛みを覚える。

 これは、そんなオレの昔話だ。



*****



 まとめ上げた報告書をフォルダに保存し、青木は大きく伸びをした。

 昨日の仕事はきつかった。
 回されてきた脳は若い女性ばかりを狙った連続殺人犯のものだったが、怨嗟と狂気のフィルターを何重にも施され、さらに幻覚のラッピングまでされたSクラスの画だった。つまり、最悪ということだ。
 この事件には共犯者の存在が確認され、その画が犯人の脳に残っていた。プリントした共犯者と思しき人物の画を捜査一課に送ったのが、1時間前のことだ。

 徹夜明け、もう何日も寝ていない薪を自宅まで送るように言われて、青木は岡部の顔を見上げた。あの薪が、共犯者の逮捕を待たずに家に帰るなんて、よほど体力の限界にきているのだろうか。
「今、眠ってるから。そーっと運んで自宅のベッドの中に放り込んで来い」
 それは……午睡中のトラをオリに戻せということで?
 たしかに、そうでもしないと薪は休暇を取らない。猟奇事件の続くこの季節、薪の生活空間は、第九の仮眠室と室長室だ。仮眠室で睡眠をとり、仕事をしながら簡単な食事を摂る。そんな毎日がひと月近く続いている。

「あの、途中でもし、薪さんが目を覚まされたら?」
「そのときは、運が悪かったと思って歯を食いしばれ。俺を恨むなよ」
「ええ~……」
 青木がこの役目を仰せつかったのには、理由がある。
 青木は岡部と共に薪の飲み仲間で、彼の自宅への出入りを許されている。薪のマンションの鍵は瞳孔センサー方式で、本人がいないときは管理人に鍵を開けてもらうしか入る手立てがないのだが、この2人なら管理人とも顔なじみなので、事情を話せば鍵を開けてもらえるのだ。

 岡部に促されて室長室へ入ると、薪が執務机に突っ伏して眠っている。頬の下で書類が皺になっており、つまりこれは突発的な眠りだ。薪はいつも限界を超えるまで無理を重ねてしまうから、彼の意思とは関係なく生命維持機能が働いて、身体のほうが勝手に睡眠をとるようになったらしい。
「失礼しまーす」
 一応、声をかけてから薪の身体を持ち上げる。捜査中は食事をしなくなってしまうという困った癖が抜けない薪の身体は、びっくりするくらい軽い。

 薪を抱いてモニタールームを抜けるとき、今井がご苦労さま、と苦笑いした。この複雑な笑みの裏には、何日か前も青木がこうして薪を仮眠室に運ぼうとして、目を覚ました薪に「余計なことをするな」と怒鳴りつけられていた、という目撃事項が関与している。
 同じく徹夜明けで腫れぼったい目をした今井に、青木からはにっこりと笑いかけて、「眠り姫が起きないように祈っていてください」と冗談を言った。

 薪のマンションまでは、車で1時間ほど。
 昔はもっと職場に近いところに住居を構えていたそうだが、あの事件の後、こちらに引っ越したと聞いた。薪が昔どんなところに住んでいたのか、青木は知らない。

 マンションに着いて、再度薪の身体を持ち上げる。今日の眠りは深いらしく、薪はピクリとも動かない。
 管理人に訳を話してドアを開けてもらい、部屋の中に入ると、予想通り悪臭が立ち込めている。黴臭く、饐えた匂い。まったく、何日家に帰ってなかったことやら。

 息を詰めたまま薪を寝室に運んで、ベッドの上に下ろす。ジャケットを脱がし、ネクタイを取ってワイシャツのボタンを二つほど外してやる。ベルトを抜き、靴下を脱がせ、夏用の薄い布団を掛けてやる。
 それから家中の窓を開けて換気をし、リビングと台所の換気扇も回す。キッチンはきれいに片付いていたが、多分、冷蔵庫の中はまた魔窟になっている。時間があれば掃除をしてやりたいところだが、自分はこれから職場に帰らねばならない。
 枯れて腐っていた百合の花の始末をし、青木は薪の様子を見るために寝室へ戻った。

 薪はよく眠っている。
 初めて会ったときにも薪さんは眠っていたな、と昔の記憶が戻ってきて、青木は頬を緩めた。

 その時、ポケットの携帯電話が振動した。着信を見ると、岡部からだ。
 リビングに移動して、携帯電話を耳に当てると、果たして共犯者逮捕の吉報だった。これで幻覚だらけの犯人の脳に、報告書に記載できるような説明が付けられる。
『おまえも今日は休んでいいぞ。そのまま車で家へ帰れ』
 ありがとうございます、お言葉に甘えます、と礼を言った青木は、しかし自分の家に帰る気はさらさらなかった。

「さて、まずは冷蔵庫の掃除だな」



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天国と地獄1 (2)

天国と地獄1 (2)








 薪が目を覚ましたのは、夕方の6時過ぎだった。
 青木がキッチンで夕食を作っているところに、クシャクシャのワイシャツ姿で朦朧としながら歩いてきた。自分がどうしてここにいるのか解っていないような顔つきの薪の第一声は、「ハラへった」だった。

「今、お味噌汁できますから。あ、お風呂も沸いてますよ」
「飢え死にしそうだ。メシが先」
 珍しいこともあるものだ。薪が風呂より食事を優先するなんて。
 ……何日食べてなかったんだろう。

 薪のところで夕食をごちそうになるたびに料理を手伝わされているので、青木も簡単なものなら作れるようになった。
 今日の献立はスズキの刺身と南瓜の煮物。きゅうりとワカメの酢の物に、味噌汁は小松菜と玉ねぎと油揚げ。刺身には、すりおろした生姜がたっぷりと添えてある。薪はワサビが苦手なのだ。

「あ~、五臓六腑に染み渡る。味噌汁は日本人の魂だよな」
 顔に似合わない薪の台詞に、青木は思わず噴き出してしまう。
「なにが可笑しいんだ」
「いえ、別に」
 ビスクドールみたいな顔をして、そんなことを言われても。

 刺身に箸をつける薪に、青木は岡部からの伝言を報せる。事件のことが気になっているだろうと思ったのだが、薪は既にその情報を得ていた。
「携帯にメールが入ってた」
 なるほど。夕方まで寝ていたわけだ。
 事件が片付けば食欲も起こるらしく、薪は二杯目のごはんを茶碗によそった。

「共犯者は、やっぱり女性だったんですね」
「うん。相手が女性だと思えば、気を許してついていくのも無理はないからな」
「薪さんが睨んだ通りでしたね」
「ていうか、おまえ以外の全員が解ってたぞ?」
 事件が絡むと、薪の口は途端に辛辣になる。
「若い女性が、あんな中年オヤジに騙されるのは不自然だろ。連れ込まれるときに抵抗した痕跡がないんだから、共犯者が誘い込んでた、と考えるのが当たり前だ。気付かないおまえがバカだ」
「……食事のときに、仕事の話は止しましょうよ」
 せっかくの薪と二人きりの食事が、不味くなってしまう。
 青木がおずおずと、しかしパッキリと話の腰を折ると、薪は酢の物の酸っぱさに顔をしかめる振りをして、苦笑してくれた。

 それからは仕事の話はせずに、定例会の時のように取るに足らない四方山話に興じた。
 小池が彼女と縁りを戻そうとして見事失敗した話や、宇野が開発しためちゃめちゃ重い負荷テスト用のプログラムのこと、岡部の弁当に入っていたケシズミのような卵焼きのことなど、どうでもいいことをルーズな口調でうだうだと話した。
 そうこうするうちに、料理の皿がほぼ空になり、薪は箸を置いた。ごちそうさま、と言って席を立つと、リビングに行ってソファに仰向けにひっくり返る。
「うー、ちょっと食べ過ぎたかな」とぼやく声が聞こえる。人間、食べ溜めはできないんですよ、と教えてやりたくなる。

 跡片付けと洗い物を手早く済ませ、コーヒーを淹れてリビングに持っていく。コーヒーの匂いを嗅ぐと、薪はゆるゆると身を起こし、マグカップを青木の手から受け取った。
「どの料理が一番美味しかったですか?」
「刺身とごはん」
「それは料理って言わないですよね」
 青木が複雑な顔をすると、薪はイジワルそうに笑った。

 青木は薪の隣に腰を下ろして、テレビのリモコンを手に取った。ニュース番組にチャンネルを合わせ、第九に回されそうな事件が起こっていないかチェックする。
 交通事故や芸能ニュースで埋められたラインアップを見て、青木はほっと息をつく。今のところ、夜中に呼び出されるような事件はなさそうだ。今夜はゆっくり、自宅で過ごすことができるだろう。

 ほうっと嘆息する声が聞こえて、青木はテレビの画面から隣に視線を移す。
 薪は片膝を立てて背中を丸め、コーヒーを啜っている。ソファの座面に片足を載せるその体勢は、限られた人間の前でしか見せないくだけた姿だ。
 尖らせたくちびるをカップに近づけ、目蓋を伏せてふっと息を吐く。立ち上る湯気と香気に頬を緩めて、薪は唇の両端を吊り上げた。

「これだけは、誰もおまえに敵わない」
 マグカップを掲げ、青木の仕事を褒めてくれる。

 そうっとカップの縁に唇をつけ、薪はゆっくりとコーヒーを飲む。カップの底で顔の中心を隠すようにして一滴残さず飲み干すと、ふわっとやわらかい笑みを見せた。
「あー、美味い」
 職場にいるときとは別人のように穏やかなその様子に、彼の安寧のひとつに自分が関与していることに、青木は踊りだしたいくらい嬉しくなる。

 事件が収束を見せた安堵感からか、久方ぶりの自宅という開放感からか、薪はすっかりくつろいでいる。自然で素のままのかれは、本来の健やかで伸び伸びとした美貌を意識せずしてさらけ出す。
 モニターを見るときにはいつもキッと吊り上げられている眉が前髪の奥で緩やかに開かれ、厳しい光を放つ亜麻色の瞳は慈愛に満ちた聖女のような静かさをたたえ、長い睫毛に隠されながらも春の光にきらめく水面のような輝きを見せる。
 温かい食事と飲み物のおかげでほんのりと染まった頬は、触ったら溶けてしまいそうに甘そうで、その味を試したくなる。そんな幼げな相貌の中で、アンバランスとも言えそうな、それゆえに最大級の引力で青木を惹きつける色めいたくちびるが、見事な三日月の形にほころんでいる。

 ……くどくどした言い回しはどうでもいい。
 つまりは、めちゃくちゃ可愛いってことだ!

 単純な言葉を心の中で叫んだら、想いが一気に溢れ出すようで。
 思いがけず溢れた気持ちはとてつもなく巨大で、青木は制御が利かなくなる。我知らず伸ばした右手で薪の頬を包み、もう一方の手を背中に回し、細い身体を抱き寄せた。





*****


 はー、初々しい、懐かしい。
 またこういうの書きたいなあ。 ←Aサイトが今更(笑)



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天国と地獄1 (3)

天国と地獄1 (3)







「なにやってんだ?」
 胸の中に抱き込んだ亜麻色の頭から不思議そうな声が聞こえて、青木はハッと我に返る。

 しまった。
 あんまりかわいくって、我慢できなくて、つい……。
 
 怒られると思ったが、薪は案外落ち着いていて、やんわりと青木の腕をほどいた。悪戯っ子のような表情で、亜麻色の瞳を宝石みたいにくるめかせると、
「もしかして、溜まってる?」と聞いた。

 溜まってるって、何が?

 こういう状況だからそういう意味だと思うが、薪のきれいな顔にはあまりにもそぐわない言葉なので、青木の頭は一瞬真っ白になる。
 青木の沈黙を肯定と取ったのか、薪は鷹揚に頷いて、ひょいと立ち上がった。
「よし、僕に任せろ」
 ……任せろって、どういう意味だろう。

「用意するから、ちょっと待ってろ」
 点目になった青木の視界で、薪は真っ直ぐにバスルームに向かった。

 え? え?
 えええええ!!???
 バスルーム直行、ということは、そういうこと!?

 いやいやいや、だってまだ告白もしてないのに。想いを告げてもいないのに、身体の関係を結ぶなんて、そんなふしだらな。

「ど、どうしよう……」
 何度も夢に見て、繰り返された妄想の回数は3桁にも及ぶ青木だが、いざその状況になると、どうしようもない焦燥感に襲われた。
 薪は自分と違って大人だから、こういうのもありなのか。
 大人の恋愛ってそういうものなのかもしれないけれど、でもやっぱり青木としては、告白して、お互いの気持ちを確かめ合って、何回かデートも重ねてからそういう関係になりたい。まどろっこしいかもしれないけれど、それが恋愛というものだと思う。
 好きだという言葉も聞けないうちからこんな、これじゃまるでセフレみたいで。

 それに、夢や想像の中でイメージトレーニングは充分といえども、実際に男のひととこういう行為に及ぶのは初めてだ。現実の知識は皆無といっていいくらい、ない。果たして上手くできるだろうか。
 そこまで思案を巡らせて、青木は重要なことに気付く。
 
 どっちが女の子になるんだ?

 想像の中では当然薪が女の子だったが、現実は薪の方が年上だし上司だしケンカも強い。『任せろ』との言葉からも察せられるように、こちらの経験も豊富らしい薪が男役を務めることになったらどうしよう。

 ……逃げ出したくなってきた。

 このまま帰っちゃおうかな、とソファから腰を浮かしかけたとき、薪がリビングに入ってきた。腰にバスタオルを巻いただけの格好で、もう、やる気マンマンという感じだ。
 その引き締まった裸体を見せ付けるように青木の前を過ぎって、キッチンへ入っていく。水分補給に行ったらしい。

 ……まむしドリンクとか飲んでたらどうしよう……!

 薪がタオル一丁の姿で手を腰に当て、強壮ドリンクをオヤジ飲みしているところを想像して、青木は気を失いそうになった。

「青木、どうした?」
 グラグラする頭を抱えていた青木は、涼やかな声に顔を上げた。
 至近距離に、薪の顔。腰を折って身を乗り出し、青木の体調を心配する素振りだ。

「い、いえ、あの」
 シャワーを浴びたばかりの瑞々しい肢体に、青木は声を失う。
「もしかして、おまえ、初めて?」
 見抜かれた。
「そっか、それで緊張してたんだな。大丈夫、おまえはじっとしてればいいから」
 じっとしてればって、やっぱりオレが女の子!?
「そ、それは嫌です!!」
 嫌です、と言い切ってしまったが、これは考えてみるとすごく勝手な言い分だ。
 自分が嫌なことは、薪も嫌なはずだ。見掛けはどうあれ、薪は普通の男の人なのだから。しかし、薪はクスリと笑って、青木の我儘を許してくれた。
「おまえの好きにしたらいい」

 その笑った顔が、目を疑うほどきれいで。
 潤った素肌が部屋の明かりを反射して、拭いきれていない水滴がキラキラと輝いて。青木がいつも真っ先に目を奪われるつややかなくちびるは、口にしたばかりのミネラルウォーターに濡れて、一層あでやかに艶めいて。

 青木は思わず目を閉じた。
 薪のこんな姿を見ていたら、後先考えずに男の本能に負けてしまいそうだ。

 やっぱり、こういうのはよくない。ちゃんと心を通じ合わせてから。
 でもでもでも、こんなチャンスは二度と訪れないかもしれない。
 薪も「好きにしたらいい」と言ってくれたし、自分からシャワーを浴びて準備をしてくれたということは、決して青木を嫌っているわけではない、ということだ。
 そうだ。今この場で、告白すればいいんだ。
 鋭い薪のこと、青木の気持ちにはとっくの昔に気付いていて、もしかしたら薪の方も自分のことを、という可能性もあるんじゃないか? きっとそうだ、そうに違いない、そうでありますように!

「薪さん! オレ、ずっと前から薪さんのこと好きでした!」
 叫ぶように言って目を開けると、そこには誰もいなかった。
 ローテーブルの上に置かれた鈴木の写真に告白する形になってしまった青木は、その事実に眉をしかめる。

「なにか言ったか?」
 カチャリとドアを開けて出てきた薪の姿を見て、青木はあんぐりと口を開けた。
 紫色の開襟シャツにダークなジャケット。上着に合わせた黒っぽいスラックスは細身のシルエットで、薪の足をすらりと見せる。ウエストを緩く飾るベルトのバックルに、さりげなく入っているのは有名ブランドのマーク。多分、胸につけた金のネックレスと同じブランドだ。
 この姿の彼を見て、警察官だと思うものはいないだろう。
 軟派で派手で、そこに薪のきれいな顔が乗ったら、完全にホストだ。間違いなくナンバー1だ。

「行くぞ」
「行くって、どこへ?」
「男の天国」
 顎を反らせて嘲るような笑みを浮かべると、薪は玄関のドアを開けた。



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天国と地獄1 (4)

天国と地獄1 (4)








 青木が連れてこられたのは、蛍光ピンクのネオン看板が眩しい、×××町のお風呂屋さんだった。
「ここの店長とは古い付き合いでさ。情が厚くてかわいい娘を付けてくれるように、口きいてやるから」

 もう、言葉も出ない。
 好きなひとに欲情したら、その足で風俗店に案内された、なんて笑えない経験をした男って、この世に何人くらいいるんだろう。何だか世界で自分がいちばん不幸な人間になった気がしてきた。

 引き摺られるままに店内に入り、女の子の写真がずらりと並んだ壁の前に立つ。
「この店は女の子のレベル高いし、病気もしっかり管理してるから安心だぞ。この娘なんかどうだ?」
 薪のお勧めの娘は、黒髪の短髪に大きな黒い瞳。誰を意識しているのか、丸分かりだ。

「あの、薪さんは誤解してらっしゃいます。オレは三好先生とは何も」
「あ、茅場さん」
 青木の主張に耳を貸す気はないらしく、薪は、店の奥から出てきた顎髭を蓄えた男に気安く声を掛けた。
 ご無沙汰してます、などと世間一般の会話をした後、青木の方に顔を向けて、「こいつ、筆降ろしなんですよ」と見当違いのことを言った。

「そんなわけで、面倒見のいい娘お願いしたいんですけど」
「へえ。いい男なのに、機会がなかったんだねえ」
 10年近くも前に済ませました、などと本当のことは言えず、青木は引き攣った笑いを浮かべた。
「青木。がんばれよ、初体験」
 他人に励まされて、こんなに落ち込んだことはない。
 たしかに風俗店は初めてだが。というか、一生経験しなくても良かったのだが。
 青木は、心が伴わないセックスは好きではない。青木も男だから、身体だけの衝動に駆られるときがないとは言わないが、それでも心を通わせた相手以外と行為に及んだことはない。気持ちを伴わない行為がどんなに虚しいものか、想像すると萎えてしまうのだ。

 薪と店長は、まるで息子の見合い相手を品定めする両親のように、女の子の写真とプロフィール(自称何歳とか、どういう技が得意だとか)が記載されたファイルを広げて、青木の今夜の相手を見繕っている。ずい分ガタイがいいけど、あっちのほうはどうなの? と聞かれて、僕よりは小さいと思いますけど、なんて下品な答えを薪が返すのを耳にして、青木は泣きたくなった。
 
「青木。この黒髪の娘は、今接客中だって。終わるまで待てるか?」
「ですから、オレは別に黒髪が好きってわけじゃ」
「なんだ、相手を選ぶ余裕もないほど切羽詰ってんのか。じゃ、とりあえず空いてる娘で」
 ……もういやだ、このひと!

「剛君は、どの娘にする?」
 店長が薪にファイルを差し出す様子に、青木はすうっと下腹の辺りが冷えるのを感じた。
 薪さんだって普通の男なんだから、女を抱くだろう。青木にそれを非難する権利はない。
 でも……何だか、ものすごくいやだ。

 自身の身勝手な腹立ちに拳を握り締めた青木の横で、薪は両手を胸の前に出し、そのファイルを退けた。
「僕は今日はいいです」
「あれ? 彼女でもできたの?」
「昨日ナンパした女の子がすごくって。朝まで放してくれなかったんですよ」
 すごかったのはMRIの画像だ。幻覚が多くて、解析に朝までかかった。

「じゃあな、青木。僕は向かいのバーで飲んでるから。終わったら寄れよ」
 方向音痴のおまえを一人で歩かせたら、絶対に迷うから、と皮肉を言って片手を上げ、薪は店から出て行った。
「じゃ、きみ。今空いてるのはこの3人だけど、どの娘にする? 初めてならちょっと年は行ってるけど、アユミちゃんあたりがいいと思うよ」
「……薪さんが贔屓にしてる娘をお願いします」
 捻じ曲がった感情だと分かってはいたが、薪が抱いた娘を見てみたい。その娘の肌に薪の手が触れ、その乳房に薪がくちづけたのだと思えば、彼の残像を追って彼女を抱くことができるかもしれない。

「ヒトミちゃんなら、とっくに辞めたよ。この商売、そう長く続けられるもんじゃないからね」
 今はその日の気分で相手を選んでいる、ということか。
「それじゃ、薪さんと最近寝た娘を。すごく上手だったって言ってましたから」
 あまりしつこく薪の名前を出すと、おかしく思われるかもしれないと危惧して、青木は小さな嘘を吐いた。が、店長は渋い顔になるとチッと舌打ちして、あからさまな不快感を削げた頬に浮かべた。
「それ、うちの娘じゃないよ。剛君がここを利用してたのって、もう10年も前だもの」
「え?」

「『監査課に脅されても口を割らなかったのはここだけです、恩にきます』とか言っといて。他の店を利用してうちには来ないなんて、ひどいよな。まあ、友だちには宣伝してくれてるみたいだけど。きみの他にも何人か連れてきてくれてるし」
 店長の言っていることは今ひとつ分からないが、とにかく薪は、現在この店の常連客ということではないらしい。
「とにかくどの娘か選んで、ちょっと、きみ!」
 ファイルを広げる店主を無視して、青木は店から走り出た。

 けばけばしいネオンに彩られた街路に、優雅なシルエットを探す。どんな場所にいても、どんな服装をしていても、ひと目でわかる薪の静謐なオーラ。深海の底に降り積もる雪のような、そのわずかな波動を辿れば彼に行き着く。
「薪さん!」
 横断歩道で信号待ちをしていた薪を、大きな声で呼んだ。隣で腕を組んでいたカップルが、びくりと跳ね上がったのを横目に、青木は駆け出した。
 薪はきょとんとした顔をして、こちらを振り返った。信号が青になり、周囲の人々が一斉に動き出す中、薪はひとり立ち止まって青木を待っていてくれた。

「どうしたんだ?」
「何故あんな嘘を吐いたんですか?」
 薪の質問に別の質問をぶつけて、青木は呼吸を整える。
「昨日は確かに徹夜でしたけど、昼間ゆっくり休んで今は元気なはずでしょう」
 青木の質問の意味を理解して、薪のくちびるが苦く笑った。

「僕はもう、こういうことはしないんだ」
「付き合ってる女性がいるからですか」
 髪の毛一本ほどの可能性もないと思ったが、店主が言っていたことを繰り返してみる。まるで見当違いの質問をするのは、尋問のテクニックのひとつだ。
 思ったとおり薪は首を左右に振って、そんなひとはいない、と言った。
「あの店に、好みの娘がいなかったんですか。それとも、監査が怖いから?」
 的外れな質問を重ねると、今度は可笑しそうに笑って、薪はもう一度首を振った。

「僕は誰とも寝ない。これからもずっと」
「どうして?」
「この身体は、僕のものじゃないから」

 薪の言葉の意味は、よくわからなかった。どういう意味ですか、と聞こうとして、青木は声を飲み込んだ。
 無遠慮に訊くには、薪の顔があまりにも淋しそうで。これは触れてはいけないことだ、と青木の中の何かが警鐘を鳴らしていた。

 憂いを秘めたその姿を、夜の街を淫靡に飾る色とりどりの電飾が照らしている。胸をはだけたホステスを魅力的に映し出すその明かりは、しかし、薪の清廉な美貌にかかれば、教会のステンドグラスのように荘厳な雰囲気を醸し出す。
 このひとは、なんてきれいなんだろう。
 そう感じるのは、決して惚れた欲目ではない。青木のほかにも、歩きながらも振り返っていく者が何人もいる。

「僕がしないからって、おまえが遠慮することはないんだぞ。これは僕の個人的な事情だから」
「オレもいいです。好きな人がいますから」
「え? だれだ?」
 あなたです、と口から出そうになった言葉を、隣に立った女性の影が止めてくれた。

「雪子さんか? 雪子さんしかいないよな。雪子さんだろ、そうだろ」
 薪は、畳み掛けるように雪子の名前を連呼した。両手を握り、腕を曲げて胸の前に寄せ、ぐっと力を込める。
「ようやくおまえも自分の気持ちを認める気になったか。よーし、あとは雪子さんの方だな。僕に任せとけ、絶対にくっつけてやるから」
 男女を結婚させることが生きがいの仲人おばさんみたいな表情で、薪は息巻いた。
 誤解を解きたいと思う反面、雪子のことがなかったら、薪はこんなに自分に構ってくれなくなる、というずるい考えが浮かぶ。どんな立場でもいいからこのひとの隣に居たい、と願うのは愚かなことだろうか。

「そうと決まれば作戦会議だ。雪子さんの好みの花とか食べ物とか、色々教えてやるから」
 歩行者用の信号が点滅しだしたのに気付いて、薪は青木の手首を掴んだ。
「ここの信号、やたらと長いんだ。走るぞ」
 引き摺られて青木が走り出すと、薪は手を放した。さっきも走ってきた青木は、息が上がりそうだ。もともと体力には自信がない。
 
 遅れ気味の青木の手を、再び薪の手が捕らえた。力強く、引かれる。
 心臓がドクドクと脈を打つ。前を走る薪の亜麻色の髪が、街灯に反射してきらめいている。

 華奢な肩が、しなやかな腕が、細い背中が。青木の前で、サバンナの野生動物のように躍動する。そこに青木は、彼の真意を探そうと試みる。これほど生命力に溢れているのに、だれとも愛を交わさないと言った、思い通りに動くのに、この身体は自分のものではないと言ったその理由を。
 反対側の歩道について、息を切らす青木の横で、薪は乱れた髪を手ぐしで整えている。少し伸びすぎた前髪をうっとおしそうにかき上げると、たった2分の全力疾走に根を上げている青木に、そんなことじゃ雪子さんの相手は務まらないぞ、と余計なお節介をくれた。



*****



 3杯のカティサークにあっけなく潰れてしまった薪を背負って、青木は夜道を歩いている。タクシーが拾える大通りまでの短い距離だが、周りには似たようなドランカーが多数いて、男が男を担いでいるという状況がそれほど目立たないことに安堵する。

 薪はぐったりと青木の背中に自分のからだを預け、泥酔者らしく普段より高い寝息を立てている。青木の耳元に掛かる息はアルコールの匂いが強く、いつものように青木をうっとりさせることはなかったが、背中に感じる温もりは、常と同じに青木の心を暖める。
 荷物よろしく動く気配のなかった薪の身体がピクリと震え、ううん、と微かに呻く声が聞こえた。その後に続いた、呻きよりもひそやかな囀り。
 
「……すずき」

 またか、と青木は思う。
 薪の寝言で一番多いのは、彼の名前。それはつまり、彼が薪の心の大部分を占めているということだ。

 今はひとの記憶の中にしか残らない、かれ。
 薪の夢の中に入れるのは、かつての親友だけ。薪から幸せそうな笑顔を引き出せるのも、彼だけだ。
 
 薄っぺらい紙切れの上でしか見られない笑顔。たったそれだけで薪を独り占めできる鈴木という男が、青木はとても羨ましかった。



テーマ : 二次創作(BL)
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天国と地獄1 (5)

天国と地獄1 (5)








 オレはあの頃、とにかく鈴木さんのことが羨ましかった。
 いや、羨ましいなんてきれいなもんじゃない。憎らしかった。死んだ人間が、いつまでも薪さんを捉えていることが許せなかった。

 もちろん、現在はそんなことは思っていない。薪さんというひとを形作る上で、鈴木さんの存在はなくてはならないものだった、と分かったからだ。
 同じ意味であの事件も、今の薪さんを形成する重要なキーだったと言える。おそらく、あの事件がなかったら薪さんの性格は今と違っていたと思うし、オレは薪さんを好きにならなかった。
 オレは薪さんを好きになったことを後悔する気はないから、鈴木さんが生きてたらどんなに薪さんは幸せだっただろう、と彼の死を悼みつつも、心のどこかで死んでくれてよかった、と思ってしまう。そんな自分に、激しい罪悪感を覚える。オレがこんなことを考えてしまう冷酷な人間だと知ったら、薪さんはオレを嫌いになるだろうか。

 物思いに耽っていたオレを、誰かの声が引き戻した。
 窓の外から聞こえてくるのは、オレの大好きなアルトの声。「早く!」と急き立てる口調に、声の主と買い物に行く約束をしていたことを思い出す。

 オレが人生のパートナーに選んだ相手はとても気の短いひとで、その上気まぐれで自分勝手で、自分はよく寝過ごしてデートの時間に遅れるくせに、オレが1分でも待たせると大変なことになる。
 コートに袖を通して、急いで階段を駆け下りる。すみません、と謝ると、声の主は予想通り目を三角にして怒っていて、不機嫌な顔のままこちらに背を向けると、ずんずんと苛立った歩調で歩き始めた。オレは慌てて小さな背中を追いかける。

「そんなに怒らないでくださいよ。お待たせした分、今夜のマッサージ延長しますから」
「そうじゃない。雪子さんの出産祝いなんか、選びたくないだけだ!」
 ばっと勢いよく振り返って、まるでその原因がオレにあると言わんばかりに噛み付いてくる。三好先生が竹内さんと結婚したのはオレのせいじゃないのに、まったく八つ当たりもいいところだ。

「相手が他の男ならともかく、竹内の子供なんて! 雪子さんが竹内なんかに何回もやられちゃって、しかも子供まで産まされるのかと思うと、ああっ、夜も眠れないくらい口惜しい!」
「だってあの二人は夫婦で」
「竹内のやつ、嫌がる雪子さんに無理矢理迫ったんだ。そうに違いない! 可哀相に雪子さん、きっと泣きながら耐えてるんだ」
 そうかもしれない。竹内はかつて捜一の光源氏と異名を取るくらいのプレイボーイだったから、女の子の扱いは相当慣れている。涙の意味は違っても、ベッドの中で泣いていることに変わりないかも。
 竹内の名誉のために言っておくと、彼らは1年半前に結婚して以降、周囲が羨ましがるくらい仲睦まじく暮らしている。無理矢理云々というのは、このひとの妄想だ。

「くっそー、こんなことなら羽佐間さんに言われたとおり、僕がさっさと押し倒しとくんだった」
「また、できもしないことを」
「ああん!?」
「すみません……」
 惚れた弱味とは言え、一言も返せない自分を情けなく思うと同時に、このひとがこんな我が儘をぶつけてくるのは自分だけだ、と浮き立つ気持ちにもなる。そんな訳でこのひとといる限り、これからも一生退屈はしないだろう。

「だけど、『赤ちゃんが生まれました』のお知らせの葉書の3人は、とっても幸せそうでしたよね」
 オレがそう言うと、世界で一番三好先生の幸せを願っている彼は、不承不承頷いた。ふたりの仲を認めてはいるものの、面白くないのだ。要は、花嫁の父親の心境だ。

「でも、これからもそうとは限らない。あの竹内が大人しくしてるはずがない。絶対、いつか浮気する」
「未来のことは分かりませんけど。好きな人と一緒にいられるのが、一番の幸せだと思いますよ」
 言葉に詰まった彼が、花の蕾のようなくちびるをムッと尖らすのを見て、オレはまた笑い出したくなる。
「オレは幸せですよ。大好きなあなたと一緒にいられて」
 こっそり囁くと、彼は微かに頬を染めながらも、不機嫌な表情を崩さない。

「薪さんは?」
「言わなくたって、わかってるだろ」
「聞きたいです」
「言いたくない」
「あんまり長い間言ってくれないと、オレ、輪っか使いたくなっちゃうんですけど」
「あれはやめろ!!」
 きれいな顔を紙のように白くして、ムキになって叫ぶ。よっぽどイヤなのか。……楽しいのに。

「言葉を強要するのって、愚行だと思わないか?」
「だって、好きな人に好きって言われたらうれしいじゃないですか。薪さんだって、オレに好きって言われて、今うれしいと思ったでしょ?」
「べつに。もう、聞き飽きたし」
「じゃあ、むかし鈴木さんに言われたときは?」
「……ポッ」
「なんですか、それ! なんでオレのが『聞き飽きた』で、鈴木さんが『ポッ』なんですか!?」
「なんでって、テレテレ」
「~~~!!!」
 ほんっと、鈴木さんが死んでてくれてよかった!!(もう、悪魔と呼んでくれ)

 オレが口をパクパクさせて怒っていると、彼はいつものようにイジワルく笑った。
「マッサージ延長、1時間だからな。忘れるなよ」
「え、そんなに待ちました?」
 支度をして下りてくるまでに掛かった時間は、10分弱だったと思うが。
「待ってる時間てのは長いんだ」
 またそんなむちゃくちゃな理屈を。
 でも、首を横に振れない自分が哀しくも愛しい。

「わかりましたよ。じゃあ、マッサージの後のご褒美も3割増しにしてくださいね」
 何かに躓いたように小さな靴がたたらを踏んで、細い肩がびくっと上がった。腰を屈めて覗き込むと、むくれていた顔が赤く染まっていく。

「バカ」

 コートから伸びたオレの足を、薪さんは容赦なく蹴り飛ばした。


(おしまい)



(2009.12)


テーマ : 二次創作(BL)
ジャンル : 小説・文学

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しづ

Author:しづ
薪さんが大好きです。

2008年の夏から、日常のすべてが薪さんに自動変換される病に罹っております。 
未だ社会復帰が難しい状態ですが、毎日楽しいです。

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