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 こんにちは~。

 メロディ10月号、発売されましたね。
 読む前は怖かったんですけど、思ったより落ちませんでした。
 わたし的に、うれしいシーンもありましたし。
 こちらはまた後ほど。



 で、今回のお話なんですけど。

 ああ~、これ、どうしようかなあ。
 とってもエゲツナイお話なんですよね。 期間限定公開にしようかなあ。
 だけど、この時期にこれ入れないと、セカンドインパクトに間に合わないし。(←またそんな理由。『バースディ』も『スロースロースロー』もファーストインパクトのために書いたんだったりして)


 18歳未満の方は、ご遠慮願います。
 グロイRの苦手な方も、ごめんなさいです。
 



 

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 薪は言葉が足りない。
 捜査会議の時には過不足なく出てくる言葉が、ある特定の状況下に置かれると同じ人間だと思えないくらい不器用になる。

 それは主に、彼のプライベートタイムにしばしば現れる。だからと言って、彼が仕事のとき以外は口下手でつまらない男だという意味ではない。友だちみたいに楽しく喋っている場面では豊富なボキャブラリから捻りを利かせたジョークを発したりして、むしろ話し上手なほうだと思う。

 でも、これが恋人の時間になると壊滅的にヘタる。

 青木は自分の気持ちを言葉にすることにさほど抵抗はないが、薪は違う。嫌味や意地悪はぽんぽん出てくるくせに、肝心のことは言わない。甘い言葉どころか、して欲しいこと、本当は嫌なことも口にしない。
『愛してます』と囁けば目を伏せて黙り込んでしまうし、気分をほぐそうと少し下世話なジョークを言っても答えてくれない。女の子の猥談には喜んで乗ってくるくせに、我が身に降りかかると薪は究極の恥ずかしがり屋になる。

 特にあの時は苦労する。
 無言になってしまうのはもちろん、固く強張ってしまう身体をほぐすのに手間のかかること。
 しかし、それを面倒だと思ったことはない。恥じらいながらも薪のからだがゆっくりと快楽に満たされていく様子はものすごく可愛いし、苦労した分喜びも大きい。彼が恥ずかしがれば恥ずかしがるほど、もっと恥ずかしがらせてやりたくなる。ついついエスカレートして、本気で怒らせてしまったことも何回か。あとでゴキゲンを取るのが大変だった。
 
 生まれつきこちらの能力はあまり高くないのか、薪の身体はこの行為にさほどの興味を覚えないらしく、巷で漏れ聞くようなキスをしただけでそんな状態になったとか、自分から服を脱いで迫ってきたとか、脱がしたときにはもう爆発寸前だったとか、そういう彼にはお目にかかったことがない。
 一度でいいから見てみたいとは思うが、その希望は叶えられそうにない。というのも、薪はもともと性欲が薄くてなかなかベッドの誘いに応じてくれない上に、セックスの快感も薄いみたいで。なければない方がいい、と考えているのがミエミエだったからだ。

 青木の悲観的予測は、薪がバックの快感を得られないことに因る。感度が悪いわけではなく、もっと物理的な理由だ。つまり……薪のその部分は、小さすぎるのだ。指なら平気だが、というかすごく悦んでくれるのだが、肝心要の行為になると許容限界を超えてしまうらしい。特に最初の頃は痛みが酷くて、何度も中断を余儀なくされた。

 初めて身体を重ねた日から丸二年が経とうとしている現在、中断こそなくなったものの、青木の方が一方的に、ということは多い。欲望の大きさに隔たりがありすぎる恋人とのセックスに、若い身体は物足りなさを感じることもあったが、年齢的にも仕方のない現象だと諦めていた。精神的には充分に満ち足りていたし、青木は薪のそんな性癖を不満に思ったことはなかった。例え日常の激務に疲弊している薪が途中で眠ってしまっても、苦笑と共に許すのが常だった。
 めくるめくような官能の世界に憧れないこともなかったが、まあ、現実はこんなもんだ。そんなものがなくたって、薪と一緒にいられるだけで自分は幸せだし。

 すれ違いだらけの恋人とのベッドの内情を、青木はそんなふうに思っていた。



*****


 以下、メロディ10月号のネタバレです~。
 レビューではありませんが、わたし的にうれしかったところ、でございます。



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 こんにちは。

 今日は人間ドックなのですよ。
 イヤだなあ、バリウム嫌いなんですよね。(^^;

 
 え、胃を診てもらうより頭の中を診てもらえ?
 ……ごもっとも。




 ここからRです~。
 申し訳ありませんが、18歳未満の方はご遠慮くださいm(_ _)m




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 続いててすみません~~~。

 Rです。 キツイです。
 18歳未満の方、Rが苦手な方はご遠慮ください。




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 すみませんすみませんっ、最後ですからっ。

 Rです、きついです。
 18歳未満の方と苦手な方はご遠慮願います。





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 ラストです。
 しつこくてすみませんでした~~。(>_<;)





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 一息ついて身体を休めたあと、青木は薪を抱えて温めのお湯に身を横たえた。薪の胸や腹をやさしく撫でて、その肌を慈しむ。
「薪さん、ごめんなさい。無理させちゃって」
「べつに。そうでもない」
 薪のセリフは強がりではない。たしかに、いつもより元気に見える。終わった後の薪はたいてい青息吐息の状態で、気絶するように眠ってしまうことも多いのだが、今日はこうして普通に会話もできるし、指一本動かすのもかったるい、という有様ではない。

 高音湿潤状態の浴室での後背座位は、受ける側にとっては決して楽ではなかったはずだ。普段のベッドでの正常位に比べたら肉体的な疲労も大きかろうし、今日はいつもより時間も長かったのに。不思議なものだ。
 疲労感にはメンタル面が深く関係するから、時間の問題ではなかったのかもしれない。仕事で疲れている薪に負担を掛けたくない気持ちも手伝って、行為に掛ける時間は30分程度に抑えるようにしてきたのだが、こうして時間を掛けて彼の快楽を追及した方が、逆に薪の負担は減ったのかも。

「まさか、ここで最後までするとは思わなかったけど」
「薪さんに好きって言ってもらえて、とっても嬉しかったんです。だから、止められなくなっちゃって」
 ばしゃん、とお湯を蹴立てて、薪が身を起こした。びっくり眼の可愛らしい顔で、青木の方を振り返る。

「ちょっと待て。僕、そんなこと言ってないぞ」
「はい?」
「言うわけないだろ、そんな心にもないこと」
「え、だって確かに」
「言ってない。それはおまえの聞き間違いだ」
 照れているのかと思いきや、薪の頬は白いままだ。首筋も耳も、赤くなっていない。ということは、本当に記憶がないのだ。
 酒を飲んでも記憶を失くす人だが、セックスでも記憶が飛ぶのか。このひとの脳は天才かもしれないけれど、重大な欠陥も持っている。それでようやく人間のカテゴリに収まっているのかもしれない。

「じゃあ、初めてバックでイケたことも忘れちゃってるんですね」
 びくぅっと薪の身体が固くなった。首から上どころか、全身が薄赤く染まっていく。ユデダコみたいだ。
「あれは僕じゃない!!」
 薪でなかったら誰だと言うのだろう。
 無茶苦茶な応えを返してくる薪に吹きつつ、青木はハイハイと頷いた。覚えているならいいのだ。コツは摑んだ。この次は、ベッドの上で追い込んでやる。

「夢だ、あれは夢だったんだ、きっと。あんなことがあってたまるか、僕はヘンタイじゃない、普通の男なんだ、女の子が好きなんだ……」
 念仏を唱えるがごとくブツブツと口の中で繰り返し、薪は自分に暗示をかけているようだった。どうもプライドに触ったらしい。
「今日の薪さんは、とっても素敵でした。オレの人生で最高のセックスでした」
 ありがとうございました、とお湯の中で抱きしめれば、薪の亜麻色の瞳が嬉しそうにくるめいて、抑え切れない微笑がその口元に刻まれる。

「……本当に?」
「はい」
 青木の腕を振りほどき、薪はざばっとお湯から上がると、スタスタ歩いて浴室を出て行った。後戯が好きな青木としては、もう少しイチャイチャしていたかったが仕方ない。薪は醒めるのが早いのだ。
 彼を追いかけて脱衣所に出ると、早くも身体を拭き終えてサニタリーを出るところだった。バスタオルを腰に巻いて、このまま水分補給のためにキッチンへ直行するのだろう。青木の方を見ることもなく、ドアが閉ざされる。
 
 ドアのこちら側では青木が苦笑しつつも、今夜は泊まらせてもらえるかな、と希望的観測を抱き、向こう側では薪がリビングを横切りつつ独り言を洩らす。
 恋人の前では決して見せなかった素直な微笑みに、亜麻色の瞳を細めて一言。

「じゃあ、夢じゃなくてもいいや」


 ―了―


(2010.2)



*****


 もともと『サイン』はこういう話になるはずだったんですよね。
 それが、彩華さんが出てきた途端、ギャグに突っ走って行っちゃって、修正が効かなくなっちゃって。
 強烈過ぎるキャラクターは、時に話を暴走させるものですね。(--;

 αとβ、わたしはαのほうが好きですけど、皆さんのお好みはどちらかしら??



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Author:しづ
薪さんが大好きです。

2008年の夏から、日常のすべてが薪さんに自動変換される病に罹っております。 
未だ社会復帰が難しい状態ですが、毎日楽しいです。

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『ヒカリアレ』
書いてます。
60Pを超えました(笑)
7/18 推敲やってます。
あと20ページ。
7/20 推敲の結果、70Pになりました。←バカじゃないの。
2回目の推敲に入りました。
こんにちは(^^
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