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パートナー(7)

 ご無沙汰してます、忙しかった、のではなく~、(いや、それなりに忙しかったけども)
 ちょっち、浮気しておりました、薪さん、ゴメン。

 ふなっしーのwebshop3周年イベントに、軽い気持ちで応募してみたら当選しまして、12/18に船橋市民ホールへ行って参りました(*‘∀‘)
 ふなっしーイベントだから、周りは子供ばかりだろうと思ってたんですけどね、
 夜、7時半の開演と言うこともあってか、子供がいないんですよ。ご婦人率99.9%でございました。わたしくらいの年の方も、かなり多かったですよ。ふなっしーっておばちゃんにもモテるんですねえ。

 本人をこの目で見るのは、実は初めてでございまして、
 それが可愛かったのなんのって。いや、マジで驚きました。画面で見るのと全然違うのよ、印象が。
 トークもアクションも楽しくてね~、みんな大笑いしてました。すごい盛り上がってた。司会の方と、ふなっしーの掛け合いがいいんですよ。割とグダグダで、ゆるいのがGOOD。
 隣の席の、わたしと同年代のご婦人が(つまり50代ですね)、ふなっしーが出てきた途端、「ふなちゃーん! かわいいー!」と、でっかい声で叫ぶの、初めは正直引きましたけど、イベントが終わる頃には、その気持ち分かる! と思ってしまうくらい、楽しかったです。

 ファンサービスも、とても良かったです。
 着ぐるみって、すごく疲れるから30分が限度だそうですね。この日は時間が超過してしまって、45分くらいやってました。
 司会の方が、何度も、「体力大丈夫?」とふなっしーに訊いてて、ふなっしーは元気に「大丈夫なっし!」と答えてたけど、夜だし、疲れてたんだろうな、と思います。それでも、最後は会場の通路をくまなく回って、退場していきました。
 わたしは1階の12列目、通路から3番目の席だったので、かなり間近で見ることができました。手は届きませんでしたけど。
 ふなっしーが後ろのドアから出て行って、司会の方も締めの言葉を口にして、みんなが帰り支度を始めた、その時。
 2階席から歓声が上がりました。
 何事かと見上げると、2階席のファンのために、ふなっしーが会場に帰ってきた!
 感動しましたね~。
 ふなっしー、現在はテレビには出てないけど、人気は衰えてなくて、日本中のイベントで引っ張りだこなんですよね。(ツイッターチェックすると分かる) あんなに売れっ子なのに、こんなにも、ひとりひとりのファンを大事にしてくれるなんて。これ、webshop利用者対象とはいえ、無料イベントなのに。
 お疲れさまでした、と心から感謝した次第です。

 ここしばらくは、「ふなっしー」でググる毎日(笑)
 とうとう、「ふなのみくす」(ふなっしーのDVD) まで買っちゃいましたよ……タハハ(;^ω^)


 あ、そうそう、
 わたしが参加したイベントの様子は、ふなっしーwebshopのHPで公開中です。
 ふなっしー好きの方は、ぜひチェックしてみてくださいね!


 えーと、なんのブログだっけ(笑)
 お話の続きですー。





パートナー(7)





 叔父の来日の目的が判明したのは、休日のやや遅めの朝食の後の、ゆっくりとしたコーヒータイムであった。
「あら、おいしい」
「ほう。なかなかのものだ」
 シアトル系コーヒーに慣れた彼らの舌に、青木の作り出す奥深い味は、新鮮な驚きを以て受け入れられた。「ありがとうございます」と青木は謙虚に礼を言い、薪は自慢そうに肩をそびやかした。

 絶品のコーヒーを4人が飲み終えた頃、史郎がそれを持ち出してきた。叔母の文代は夫の行動を咎めるような顔をしたが、慎ましき妻の恭謙を守って沈黙した。
「すまんが、君は席を外してくれんか」
「青木、行かなくていい。ここにいろ」
 立ち上がりかけた青木の膝を、薪が抑える。恋人と恋人の叔父、二人の板挟みになって青木は迷ったが、薪の強気の視線に折れた。ソファに深く座り直すと、気を使ってやったのに、と史郎が声に出さずに呟くのが見えた。無意識に唇の動きを読んでしまうのは、第九職員ならではのデメリット。
「彼に聞かせられないような話なら、僕も聞くつもりはありません」
 勝手にしろ、と史郎は今度は言葉にして、大判の茶封筒から書類らしきものを取り出した。

「昨夜は話どころじゃなかったからな」
 おまえも一晩眠って落ち着いただろう、と彼が差し出した冊子を見て、薪の眼がすうっと細くなる。
 金髪の女性のポートレート写真と経歴書。そう若くはないが、なかなかの美人だ。ロサンゼルス大学卒業、U社取締役とあるから経歴も申し分ない。
「取引先の社長のお嬢さんでな、5年前に夫を事故で亡くして、再婚相手を探しているそうだ。年は38歳。おまえとは5つ違いでちょうどいい」
 ――びり。
「ミドルスクールに入ったばかりの子供が一人いて、つまりは社長の孫娘なんだが、その子がネットでおまえのことを見たらしい。是非にとも会いたいと言い出して、それならばひとつ、娘の結婚相手としても検討したいとのことでな」
 びりり。
「多くの場合、再婚の問題となるのは子供の存在だ。今までの相手も、みんなそれで駄目になったらしい。しかし今回は、その子供がおまえに熱を上げているわけだから」
 びりびりびりびり。
「この縁談はまとまる可能性が高いと社長も期待して――、さっきからビリビリビリビリうるさいぞ、剛。人の話は静かに、て、こら!! 見合い写真を破くやつがあるか!」
「すみません。シュレッダーは書斎にしか置いてないもので」
「そうか、それなら仕方ない、じゃない!」

「おじさん、ノリよくなりましたね。すっかりアメリカ人ですね」
「おまえは人を小馬鹿にした口を利くようになった。他人を見下す警察官僚そのものだ」
「それは相手によりけりですよ。僕だって、尊敬に値する人の前では謙虚ですよ」
 逆説的に『あなたのことは尊敬できない』と言い切った甥に、叔父は昨夜と同じ不快な表情を浮かべ、
「一晩おいたからと言って、話し合いができるようになるとは限らんな」
「一晩経ってこちらの状況を理解してくれたかと思いましたが」
 現在の自分には大切な人がいる。育ての親より彼が大事――昨夜の部屋割りは、それをハッキリと表明するためだった。今更ながらに青木はそれに気づいて、感動に胸を熱くする。薪の愛は言葉にはならない、いつだって行動に表れる。だから青木はそれを取りこぼさないよう見逃さないよう、彼から目を離してはいけないのだ。

「僕は青木のお母さんに、彼を一生守ると約束しました。男に二言はありません」
 薪の宣言に、硬い沈黙が落ちる。そのタイミングを計ったかのように、薪の携帯が鳴った。「はい、薪です」とかしこまった声で電話に出たから、おそらくは仕事だ。基本的に、警察官僚に休日はない。
 電話で相手と話をしながら、薪は書斎に入ってしまった。青木には見慣れた光景だが、叔父たちにはどう映っただろう。数年ぶりに顔を合わせた自分たちより仕事優先の甥に、がっかりしていないとよいのだが。

「え、と。コーヒー、もう一杯いかがですか」
 少しでも彼らの気持ちを宥めようと、青木は自分の特技を再度披露しようとした。それに対して、「いただくわ」と笑顔を返してくれたのは文代だけ。史郎は薪に破り捨てられた写真の破片を拾って茶封筒に戻しながら、
「君はどうなんだ」と低い声で訊いた。
「剛と一緒に、一生生きる気なのか? 家庭も持たず子孫も残さず、二人して老いさらばえて朽ち果てるだけの、虚しい人生を送るんだぞ。それでいいのか」

 初め青木は反論しようと思った。思って、やめた。
 家庭や子供を持たずとも、薪と過ごす人生は、決して虚しいものではない。本音を言えば、薪と二人で居られるなら、史郎が充実した人生の象徴として取り上げたものたちはどうだっていい。
 だがそれは青木の価値観であって、青木が「どうでもいい」と切り捨ててしまえるものを生き甲斐にしている人たちも大勢いるのだ。彼らが青木の気持ちを理解できないのと同じように、青木にも彼らの気持ちは想像することしかできない。ならば反論はするべきではない。
 大切に思う気持ちはどちらも同じ。反対したり否定したり、できるものではない。

「少し前のことですけど。夢を見ました」
 考えた末、青木は口を開いた。
「お年を召した薪さんが認知症になってしまって。オレのこと、忘れちゃう夢でした」
 唐突な夢の話に面食らう様子の史郎に、しかし青木は構わず続ける。
「とっても悲しくて辛いはずなのに、夢の中のオレは楽しそうにしてて。薪さんが忘れちゃうのをいいことに、毎日、薪さんに恋心を打ち明けるんです。その度に薪さんはびっくりして慌てて、それが可愛くって」
「ちょっと待て。可愛いって、認知症になるような年齢だろう。ビジュアル的にどうなんだ、それ」
 突っ込みどころはそこですか、と吹き出しそうになるのを抑えて、青木は夢の中と同じ笑顔で答えた。
「薪さんの外見は今のままでした。夢ですから」
「そうか。都合よくできてるな」
「でもあの子、高校生の時から全然変わってないわよ? 70歳になってもあの顔なんじゃないの」
「羨ましいわ」「化け物だな」と両極端に分かれる夫婦の意見のどちらにも青木は賛同せず、だって二人とも間違ってる。いくつになっても薪が世界一美しいのは当たり前のことだから。
 さすがにそうとは言えず、青木は何食わぬ顔で話し続ける。
「薪さんのお顔のことはともかく、目が覚めた時に、オレ、思ったんです。将来、あの夢が現実になっても、それでもオレは薪さんの側に居たいって」

 たとえ彼の心が壊れても。
 彼の記憶から自分との思い出が消えてしまっても。
「ずっとずっと、一緒にいます。もう絶対にあの人を、一人にしません」

 それは史郎の問いの答えにはなっていないと、分かっていながら青木にはしかし、それ以外の解答は導き出せない。その答えに、子孫を残せないこと、大人の責務を果たせないことへの十分な弁護能力はないなど百も承知、それどころか相手からもその選択肢を奪う非道な行為だと知った上での発言だから、ますます罪は重くなる。己の罪深さを理解して、だけど意見を変える心算は毛頭ない。
 こりゃ地獄に落ちるしかないな、とそこに至って初めて青木は悩むのだ。
 ――どうしよう。天国にいる薪さんに会えないかもしれない。
 まあ、それはまだ先の話だ。今はとりあえず。

「コーヒー、淹れてきますね」
「青木くん」
 立ち上がった青木の背中に、史郎の声が掛かる。史郎は空になった自分のコーヒーカップを見つめたまま、平静な声で言った。
「私にも頼む」


テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

しづ

Author:しづ
薪さんが大好きです。

2008年の夏から、日常のすべてが薪さんに自動変換される病に罹っております。 
未だ社会復帰が難しい状態ですが、毎日楽しいです。

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