ランクS(4)

 土曜日、念願の那須どうぶつ王国へ行って参りました!
 もう何年も前から行きたくて~、でもさすがに遠いので日帰りはキツイと思ってたのですけど、那須高原SAまで高速道路で行けるようになって、なんと、
 家から2時間10分! で着きましたよ~。 ビバ! 高速道路♪

 朝の6時半に家を出て(当然オット運転、しづ爆睡)、9時の開園に余裕の到着。 一般道だと到着は10時ごろになります。 お金で時間を買うようでアレですけど、日帰りしか許されない身にはありがたいです。

 憧れの王国は最高でした~~~!
 さすが! キングダムってだけありますよ!
 広々とした空間に動物たちがのんびりまったり。 みんな人慣れしてて、近付いてもぜんぜん怖がらないんですよ。 カピバラとかアルパカとか、もう触り放題。 屈めばカンガルーが背中をジャンプで超えていくし、鳥の翼は髪の毛を掠めるように飛んでいくし、犬はガンガンキスしてくるの。 うちの薪さんが行ったら住みついちゃいそうですww。

 みなさんも機会がありましたら、ぜひ。(^^







ランクS(4)







 神奈川の資料倉庫は横浜の海岸通りにある。霞が関から高速を使えば約1時間、一般道を使っても2時間はかからない。
 定時ピッタリに第九を出て、二人が倉庫棟に着いたのは6時ジャスト。倉庫の中は灯りを点けても薄暗く、雑然としていて、目的の資料を探すのは骨が折れそうだった。

「第九の資料庫がこんな状態だったら、毎週土日は職員全員で倉庫整理だがな」
 部下が聞いたらショックで昏倒しそうなことを呟き、薪は青木の先に立つ。長身の青木が手を伸ばしても届かないくらい高いスチール製本棚の森を、迷いなく歩いて行く。
 図書室のように本棚に記号が書いてあるわけではない。が、入庁したての頃、薪は捜査一課に在籍していて、この倉庫にも何度か来たことがあるのだそうだ。
 薪のことだ。この広大な資料室の何処にどんな事件資料が保存されていたか、覚えているのだろう。よって事件の年代が分かれば大凡の場所が分かるのだ。

 程なく薪は目的の資料箱を見つけ出し、青木に声を掛けた。それは薪の遥か頭上、でも青木なら届かない高さではない、資料の重さに撓んだ棚に雑に置かれていた。
「気を付けろよ」
 棚は混み合っていて、目的の箱の周りは重ねられた書類袋やら他の事件の資料箱やらが占有しており、まずはそれを退かすことが先決だと青木は思った。箱の上に乗っていた薄い木箱を下に下ろすと、薪が苛立った口調で、
「整理に来たんじゃない。必要以外のものには触るな」
「でも。周辺を少し片付けないと、箱が取れません」
「周りを押さえて箱を引っこ抜きゃいいだろ」
 薪の短気の理由は分かっている。早く資料が見たいのだ。
 言われた通り、青木は右側の箱を押さえ、箱を引き抜こうとした。下敷きになった資料袋が落ちそうになったので、そちらを元に戻そうと手を伸ばした。隙に、右側の箱の下になっていた資料袋が滑り、箱が落下するのが見えた。

「うわ!」
 自分目掛けて資料袋と書類箱が落ちてくる。焦った薪は咄嗟に身を引き、後ろの本棚の柱にしたたか背中を打ちつけてしまった。
「気を付けろって言ったのに。おっちょこちょい」
 薪さんがそうしろって言ったんじゃないですか、なんて返す暇はなかった。青木は引き出しかけていた資料箱を一瞬で押し込み、薪の上に覆いかぶさった。
「な」
 青木のジャケットが視界を塞いだ直後、ドドドッと大きな音がして、地面が揺れた。ドスン、ボスッ、という重い段ボール箱同士が衝突する音が重なる。薪がぶつかった衝撃で後棚の資料箱が集団で落ちてきたのだ。

「お怪我はありませんか」
「大丈夫だ。おまえは?」
 オレは平気です、と微笑む青木の髪が、強風に煽られたように乱れている。ジャケットの肩口にも汚れが付いているし、幾つかぶつかったに違いない。
 もうもうと上がる埃の中、薪は青木の腕の下からそっと様子を伺い、その惨状を見た。倉庫整理をしに来たのではないが、乱したものは元通りにしていかなくてはいけない。薪は小さく呟いた。
「竹内を連れてくりゃよかったな」
 あいつに押し付けて、僕たちは食事に行けたのに。
 心の中で言って、薪は肩を竦めた。大丈夫だとは思うが、青木を医者に診せなくては。

「平気じゃないだろ。頭に箱がぶつかったんじゃないのか」
「ぶつかったのは書類袋だけです。箱は身体に当たってません」
「それは残念だ。おまえが人並みの頭になれるチャンスだったのに」
 ホッと胸を撫で下ろしながら、薪は皮肉を言った。眉を八の字に下げた年若い部下の情けない顔を想像したが、青木を凹ませたのは薪の意地悪ではなく、落ちた書類箱から飛び出して床を埋め尽くしている書類の束であった。

「これ、片付けてたら夜中になっちゃいますね」
 一つ一つ確認して分別して箱に戻す。簡単な作業だが、この分量では。
「大丈夫だ。僕に任せろ」
 呆然の態で固まっていた青木の下から這い出し、薪は手近な山に手を伸ばした。上からポイポイと適当な箱に入れていく。
「ダメですよ、薪さん。ちゃんと確認しないと」
 刑事にとって大事なのは犯人を捕まえること、書類は二の次三の次。現場に出ていた刑事にはありがちなことで、だから薪もそうなのだと思った。ところが。
 薪がいい加減に詰め込んだ箱をやり直そうと、青木が箱の中を出してみると、そこにあったのは同じ事件のもので、他の事件の書類は一枚も混じっていなかった。あの速さで仕分けして、こんなことが可能なのか。

「薪さん。ちゃんと読んで……」
「読んでない。眺めてるだけだ」
 眺めているようにも見えない。薪がやっているのは右から左に書類を投げているだけだ。この薄暗い部屋であの速度で動く書類の文字を確認するなんて、近眼の青木には、いや、眼が悪くなくても青木には絶対に無理だ。
「時間さえあればもっとよく読むんだけど。これなんか面白そうだし」
 と、薪は一瞬だけ手を止めて、
「でも、今日は早く此処を出たいから」
 2つ先の箱にそれを放り込んだ。青木が確認できたのは、「少女」という文字だけだった。少女が犠牲になった事件なのかもしれない。それを面白そうだなんて、この人は時々ひどく冷酷な言葉を口にする。

 道徳心はいざ知らず、薪の能力は人類の限界を振り切っている。あの人ホントに人間なのか、と部下たちにこっそり囁かれるくらい、それは青木にいつも誇らしさを与えてくれた。
 それが、今日に限っては。

「何してる。さっさと手を動かせ」
 分別の速度は落とさずに、薪が青木を咎めた。あの状態でこちらの様子まで見えるのか。一体どういう眼をしているのか、伊賀の里からスカウトが来そうだ。
「例の資料は第九に戻ってから読むことにする。早く片付けろ」
 追い立てられて自分を戒める。青木は気持ちを切り替え、散らばった資料束を拾い集めることに集中した。



テーマ : 二次創作(BL)
ジャンル : 小説・文学

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Author:しづ
薪さんが大好きです。

2008年の夏から、日常のすべてが薪さんに自動変換される病に罹っております。 
未だ社会復帰が難しい状態ですが、毎日楽しいです。

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