アイシテル 後編(1)
こんにちはっ!
現場が始まりまして超多忙になりました現場代理人のしづです。とりあえず、夜な夜な男の家に通ってます。←夜しかいない住民に挨拶に回る。
ブログの方もしばらく放置状態ですみませんでした。
遅くなりましたが、
『おまえ本当はすずまきすとだろSS第2弾』でございます。←題名変わっとるがな。
時はぽーんと飛びまして現在。
薪さんと青木さんは熱愛中、鈴木さんは幽霊です。本編で言うと「タイムリミット」の後、一緒に住み始める少し前くらいかな。
舞台は主に天国になりますが、天界のシステムとか勝手に作ってるので分かり辛かったらスルーしてください。本筋に影響ないです。
わたしなりに究極の鈴薪を書いたつもりなんですけどね、
書き上がってみたらあおまきすとさんは勿論すずまきすとさんにも怒られそうな内容になってたんですけどどうしたら(@@)
広いお心でお願いしますっ。
私信です。
Eさん、お待たせしましたー。
友だちじゃない鈴薪さんです。待機願います。
でも服は着てください。風邪ひきます。←失礼すぎ。
アイシテル 後編(1)
きみの声が聞こえる。
きみの悲しみも涙も慟哭も、全部伝わってくる。
でも僕の声は? きみに届いてる?
愛するきみ。
僕の声が聞こえる?
*****
「あんたさあ、いい加減にしなよ」
女がベッドから鈴木の背中に声を掛けた。投げやりな声だった。
鈴木がそれに答えないでいると、女は裸のままこちらに歩いてきた。途中、吸っていた煙草を壁に押し当てて揉み消す。また壁紙に焼け焦げの跡がつくな、と鈴木は少々憂鬱な気持ちになった。
見なかった振りで画面に視線を戻す。床に埋め込まれたパネルの中で、彼がこちらを振り向いた。
「あんたがいくら見つめようと、相手には分からないんだよ。あんたがやってるのは単なる覗き」
言い掛けて女は噴き出すように笑った。
「まあ、覗くのは好きよね。生前、職業にしてたくらいだものね」
昔の職をコケにされた。彼が聞いたら眼を剥いて怒るだろう。想像して鈴木は笑いを洩らした。
鈴木が指先で画面を撫でると、画像は一回り大きくなった。彼の顔がよく見える。彼と一緒にいる、自分によく似た男の顔も。
「ほらあ、見なよ。新しい男とよろしくやってんじゃん、て、うげっ」
鈴木の隣に座って画面を覗き込んだ女は、カールさせた長い髪を揺らして飛び退くように後ずさった。素人さんにはキツイ画だったかもしれない。
「あーやだやだ、グロイもん見ちゃった」
「と言いつつ、興味津津のご様子で」
口元を押さえながら戻ってきた彼女に、鈴木は微笑んだ。四つん這いになった彼女の豊かな胸が垂れ下がって揺れる。いい眺めだと思った。
「ね。下になってアヘアヘ言ってる男、あんたの恋人?」
「いや。友だち」
「白々しい。ネタ割れてんのよ。あんた、あたしと寝てる間もずっとそいつのこと考えてるでしょ」
「そんなことないよ」
「嘘ばっかり」
画面の右下にタッチすると、湿った音が聞こえてきた。荒い息遣いと、くちゅくちゅ言う水音。青木、と男の名を呼ぶ彼の声も、何もかもが濡れていた。
男に犯される彼を見て、鈴木は軽い興奮を覚えた。見飽きるほど見てるのに、心が疼くことに安堵する。
まだ大丈夫。この痛みがある限り、留まれる。
「嘘じゃないって。確かめてみる?」
鈴木は彼女を抱きあげ、ベッドにもつれ込んだ。彼からもらった興奮を女に注ぎ込む。
耳に付く彼の喘ぎ声。音声を消し忘れた。今更止めに行くのも面倒くさい。女の声で彼の声を掻き消せばいいと思いついて、鈴木は腰に力を込めた。
彼の声と女の声が重なる。別々の男に貫かれながらも二人は共鳴する。昇り詰めるのも一緒なら四肢を突っ張る瞬間も一緒。仰け反らせた首の白さも吐きだされる呼吸も、流れる汗の匂いも何もかも。
鈴木は錯視する。今、自分が抱いているのは。
「美香ちゃん。好きだよ」
「うそつき」
冷めた亜麻色の瞳が下から鈴木を見返していた。
*****
究極の鈴薪話とか言っといて、最初から薪さんは青木さんと、鈴木さんはどっかの女の人とデキちゃってたりしてホントすみません。見捨てないでー。
現場が始まりまして超多忙になりました現場代理人のしづです。とりあえず、夜な夜な男の家に通ってます。←夜しかいない住民に挨拶に回る。
ブログの方もしばらく放置状態ですみませんでした。
遅くなりましたが、
『おまえ本当はすずまきすとだろSS第2弾』でございます。←題名変わっとるがな。
時はぽーんと飛びまして現在。
薪さんと青木さんは熱愛中、鈴木さんは幽霊です。本編で言うと「タイムリミット」の後、一緒に住み始める少し前くらいかな。
舞台は主に天国になりますが、天界のシステムとか勝手に作ってるので分かり辛かったらスルーしてください。本筋に影響ないです。
わたしなりに究極の鈴薪を書いたつもりなんですけどね、
書き上がってみたらあおまきすとさんは勿論すずまきすとさんにも怒られそうな内容になってたんですけどどうしたら(@@)
広いお心でお願いしますっ。
私信です。
Eさん、お待たせしましたー。
友だちじゃない鈴薪さんです。待機願います。
でも服は着てください。風邪ひきます。←失礼すぎ。
アイシテル 後編(1)
きみの声が聞こえる。
きみの悲しみも涙も慟哭も、全部伝わってくる。
でも僕の声は? きみに届いてる?
愛するきみ。
僕の声が聞こえる?
*****
「あんたさあ、いい加減にしなよ」
女がベッドから鈴木の背中に声を掛けた。投げやりな声だった。
鈴木がそれに答えないでいると、女は裸のままこちらに歩いてきた。途中、吸っていた煙草を壁に押し当てて揉み消す。また壁紙に焼け焦げの跡がつくな、と鈴木は少々憂鬱な気持ちになった。
見なかった振りで画面に視線を戻す。床に埋め込まれたパネルの中で、彼がこちらを振り向いた。
「あんたがいくら見つめようと、相手には分からないんだよ。あんたがやってるのは単なる覗き」
言い掛けて女は噴き出すように笑った。
「まあ、覗くのは好きよね。生前、職業にしてたくらいだものね」
昔の職をコケにされた。彼が聞いたら眼を剥いて怒るだろう。想像して鈴木は笑いを洩らした。
鈴木が指先で画面を撫でると、画像は一回り大きくなった。彼の顔がよく見える。彼と一緒にいる、自分によく似た男の顔も。
「ほらあ、見なよ。新しい男とよろしくやってんじゃん、て、うげっ」
鈴木の隣に座って画面を覗き込んだ女は、カールさせた長い髪を揺らして飛び退くように後ずさった。素人さんにはキツイ画だったかもしれない。
「あーやだやだ、グロイもん見ちゃった」
「と言いつつ、興味津津のご様子で」
口元を押さえながら戻ってきた彼女に、鈴木は微笑んだ。四つん這いになった彼女の豊かな胸が垂れ下がって揺れる。いい眺めだと思った。
「ね。下になってアヘアヘ言ってる男、あんたの恋人?」
「いや。友だち」
「白々しい。ネタ割れてんのよ。あんた、あたしと寝てる間もずっとそいつのこと考えてるでしょ」
「そんなことないよ」
「嘘ばっかり」
画面の右下にタッチすると、湿った音が聞こえてきた。荒い息遣いと、くちゅくちゅ言う水音。青木、と男の名を呼ぶ彼の声も、何もかもが濡れていた。
男に犯される彼を見て、鈴木は軽い興奮を覚えた。見飽きるほど見てるのに、心が疼くことに安堵する。
まだ大丈夫。この痛みがある限り、留まれる。
「嘘じゃないって。確かめてみる?」
鈴木は彼女を抱きあげ、ベッドにもつれ込んだ。彼からもらった興奮を女に注ぎ込む。
耳に付く彼の喘ぎ声。音声を消し忘れた。今更止めに行くのも面倒くさい。女の声で彼の声を掻き消せばいいと思いついて、鈴木は腰に力を込めた。
彼の声と女の声が重なる。別々の男に貫かれながらも二人は共鳴する。昇り詰めるのも一緒なら四肢を突っ張る瞬間も一緒。仰け反らせた首の白さも吐きだされる呼吸も、流れる汗の匂いも何もかも。
鈴木は錯視する。今、自分が抱いているのは。
「美香ちゃん。好きだよ」
「うそつき」
冷めた亜麻色の瞳が下から鈴木を見返していた。
*****
究極の鈴薪話とか言っといて、最初から薪さんは青木さんと、鈴木さんはどっかの女の人とデキちゃってたりしてホントすみません。見捨てないでー。