蛇姫綺譚(6)

 ご無沙汰しております。
 更新遅くなってすみません、てか、お返事!!
 めっちゃ遅くなってごめんなさい~!

 秋になりまして、やっと始まりました入札ラッシュに巻き込まれてたのもあるんですけど、
 本命は、今頃になって夏の疲れが出たのと、 
 SS書くのが楽しくて。←大本命。

 いい加減、この癖をどうにかしないと誰にも相手にされなくなっちゃう~~。
 色んな意味で、どうか広いお心でお付き合いください。


 あ、あと、
 拍手コメに無記名で「困ります」って入ってたんですけど、
 何が困るのか具体的にどうして欲しいのか、よく分からなかったの~。
 お心当たりの方は、お名前無くてもけっこうですので、何が困ってどういう風に改善して欲しいのか、ご要望があったら書いてください。コメントは非公開も受け付けてますので、どうぞご遠慮なく。
 応じられるとは限らないのですが、でもってレスポンスも遅いんですけど、できるだけの対応はさせていただきます。よろしくお願いします(^^

 


蛇姫綺譚(6)





「本当にこの道でいいんですか?」
「ああ、間違いない。……はずなんだけど」
 助手席の窓から首を出して、薪はぐるりと辺りを見回した。
 青木の疑問は当然だった。既に20分は走ったのに、周りは相変わらず畑ばかり。途中、役所や文化センター等の公共施設があると地図には書いてあったのだから、とっくに街中に着いていないとおかしい。
 道案内を間違えたとは思えない。携帯で撮影した地図にも書いてある、一つ目の曲がり角はガソリンスタンドを左。しかし、10キロ走ってもスタンドは見えてこなかった。

「変だな。地図が間違っていたとしか」
 言い掛けて薪は、それが言い訳にしか聞こえないことに気付く。自分の過ちを認めないのは男らしさに欠ける。
「いや、すまん。どうやら僕の間違いだったようだ」
 薪が潔く自分の非を認めると、青木はニコニコと笑いながら軽く首を振った。
「いいえ。誰にでも間違いはありますから」
 だからなんでそんなに嬉しそうなんだよ。

「あれっ?!」
 今日、何度目かの青木の驚きに、薪は思わずシートベルトを握りしめる。急ブレーキに備えて足を踏ん張るが、今回はその衝撃は訪れなかった。
「どうした」
「あ、いえ。なんでもないです」
「言えよ。気になるだろ」
「ただの勘違いです。田舎の風景って、どこも似たようなものですよね」
 そう言いながら青木が眼で示した方角には、2時間ほど前、根元に白蛇を埋葬したのと似たような樹が立っていた。
 その枝振りは、遠目にも先刻の樹とそっくりだ。道なりに車を走らせれば自然に近付いてくる、白茶けた砂利道を取り囲む背の高い雑草も、それに混じる小さな紫色の花びらの位置までが、先刻と寸分たがわぬ場所にあるかのように感じられた。

「止めろ」
 命じて、薪は車を停止させた。どうも気になる。
「ちょっと此処で待ってろ」
 言い置いて車から降りる。草を踏み分けて5メートルほど、進めば不意に草むらは途切れて、そびえ立つ大樹が薪を見下ろしていた。
 根元周りを探せば地面を掘り返した跡。そこだけ土が黒々としている。まだ新しい証拠だ。

「不思議ですねえ。いつの間に戻っちゃったんだろう」
 車で待つように命じた部下は当たり前のように薪の後ろに立って、頓狂な声を上げた。あからさまな命令違反だが、対象に、待っていろと言われてバカ正直に待っていたらボディガードは務まらない。
「ていうか、おまえが道を間違えたんじゃないのか」
「そうみたいですね。すみません」
 記憶違いを疑われた腹いせに苛めてやろうかと、思ってやめた。
 此処に来るまでに分かれ道がなかったわけではない。見た目には枝道に見えたそれらの道が実は本線だった、と言うのはよくある話で、ナビの助けがなければ迷子になる確率は案内板の少ない田舎道ほど高い。

「ちょうどいい。さっき、トランクに入れた蛇の死骸を」
「オレもそう思って。持ってきました」
 ついさっき埋めた墓をもう一度掘り返す。今度は薪も手伝った。青木のように祟りを恐れたわけではないが、さすがに4匹目ともなると気が引ける。
 白蛇と同じ穴に3匹の蛇を埋めた。「これで寂しくないかなあ」と呟いた青木に、また少し心が騒いだ。青木は本当にやさしい。

「さて、行くか。最初の分かれ道まで戻って――なんだ?」
 蛇の墓からこちらに視線を移した青木が、しきりに目をこすっている。目にゴミが入ったわけではなく、目を疑う動作だ。それも外した眼鏡の埃をハンカチで拭い、また掛け直すと言う念の入りようだった。

「ま、薪さん。白蛇が薪さんの周りに」
 言われて見回すが何もいない。薪は眉を顰めた。
「身体を這い上がって、胸元まで」
 しっかりと両目を開き、青木は夢を見ている。器用なやつだ。
「お顔のあたりに、わあ!」
「わ!」
 突然叫ばれて肩を跳ね上げる。本当に蛇がいたわけではなく、青木の声に驚いたのだ。

「く、口の中に、ぎゃっ」
「昼間っから気持ち悪い夢を見るな!」
 蹴り飛ばしてやったら青木は黙った。が、足を上げた弾みで薪はその場に転倒してしまった。炎天下に屈んで作業をしていたせいで、立ちくらみを起こしたらしい。

「薪さん!」
 地面に倒れた薪を、青木が慌てて抱き起す。「大丈夫ですか」との声に応えを返そうとして、声が出せないことに気付いた。気分が悪い。頭がガンガンする。どうやら熱中症のようだ。
「すみません、オレが余計なことを。早く車に戻りましょうね」
 軽々と抱き上げられて運ばれた。薪は手に力が入らず、相手の首に掴まって持ち手の負担を減らすことができなかった。それを申し訳なく思ったが、青木には薪の重さなどなんでもなかった。眠ってしまった薪をベッドまで運ぶのはいつものことだからだ。
 蹴られた青木の方が元気なのは何だか納得がいかない。そんなことを思いながら、薪は意識が遠のくのを感じた。



テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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薪さんがっ( ;∀;)

X-fileザムービーの地球外生命体が人体に入り込むシーン思い出してしまいました。だだだ大丈夫かな薪しゃん。
(でもこんなことでも色んなもんに愛されすぎちゃう薪さん、でちょっと萌える。)
きっと青木が頑張るんだ、助けてくれる!薪さんがダメな時は青木が、逆の時は薪さんが、デコボココンビはそうできてるから大丈夫!( ;∀;)ブルブル

前回のおじいさん警官のセリフ、岡山あたりの方言ですよね( ☆∀☆)ふふふ。あの言葉が出てくると民間伝承の怪しい雰囲気が漂ってくるとおみんさい。しづさんも横溝お好きなんだ!嬉しいなあああ!

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なみたろうさんへ

なみたろうさん。


>だだだ大丈夫かな薪しゃん。

大丈夫大丈夫。なんてことない話だから。
本当に、今書いてる話に比べたら屁でもないので安心してください(^^)←あくまで自社比。



>きっと青木が頑張るんだ、助けてくれる!

あー、
青木さん、ちょっと蛇が苦手みたいで。
それほどカッコよくないかもしれないです。ごめんなさい。


>前回のおじいさん警官のセリフ、岡山あたりの方言ですよね( ☆∀☆)

そうなんですか~。
いや、それっぽく適当に書いただけなんで(^^;
今回、資料集めさぼっちゃったからな~。

でも横溝は好きですよ!
好みが似通っててわたしもうれしいです!


それと蛇姫のイメージは、
なみたろうさんの「きつね薪さん」です。
薪さんを蛇姫にしてあーゆー感じの衣装を着せようと思ったのですが、思惑とは違う方向に話が走って行ってしまって……残念ながら着せることができませんでした。ホント残念。

Cさまへ

Cさま。

>これは察するに
>蛇神様に乗り移られた薪さんが村の男達に
>子宝を授けるとか言う名目で要するに
>○○されちゃって陵○されちゃってって処を青木がどの段階か解らないけど
>助け出すんですねそうですね期待してますよしづさん

そうなんですよ、Cさん!
わたしもそういう話にしようと思ってこの設定にしたの、
プロットの段階では薪さんはマジで青木さんの子供産んじゃうはずだったの、ところが!!
うちの薪さん、どうしてもそれが嫌だったみたいで全然色気の無い話に、なぜだー!!! 

最終的にアクションコメディに仕上がった時には、自分でもがっかりしちゃいましたよ~。
期待裏切ってごめんなさい~~(><)


イプさんとこに、そういう話がありましたね。
薪さんが女性になっちゃったやつ。青木さんといいとこまで行きかけたんですけどねえ。惜しかったですねえ。

ところで、
イプさまはわたしより年下なんですよ。
でもなんか、「姉さん」て呼びたくなるの、分かります。わたしの方がいつも面倒見てもらってるしね☆


プロフィール

しづ

Author:しづ
薪さんが大好きです。

2008年の夏から、日常のすべてが薪さんに自動変換される病に罹っております。 
未だ社会復帰が難しい状態ですが、毎日楽しいです。

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