モンスター(13)

 先日、親友に「あんたの星座と血液型が薪さんと同じで、わたしの星座が青木さんと同じなのよ」と言う話をしましたら、「逆じゃね?」て言われました。わたしの方が薪さんじゃないの、てことで。
 でもこれ、褒め言葉じゃない。
 わたしの親友は、「薪さん=天才だけど性格破綻者。基本自分が王さまで自分勝手」 で、「青木さん=常識人。薪さんに振り回される可愛そうな人」だと思い込んでるんですよ。本当は青木さんの方が薪さんを振り回してるんだってこと、分からせてあげなきゃ。
 あ、でも、そうすると結局わたしが彼女を振り回してることになって、彼女の考えが正しいことに……ううーん。

 射手座と水瓶座って、火と水だもんねえ。仕方ないねえ。



 さて、続きです。
 
 今回の話、薪さんに痛い思いさせてすみません。何人もの方に言われて読み直してみたら、うん、けっこうヒドイね!!<おい。
 わたし、書いてるときは理性とか常識とか飛んでるから……誠に申し訳ないです。

 この章、すっごく短いんで、次のも一緒に上げます。よろしくです。




モンスター(13)





 青木の声が聞こえたような気がした。

 目を開けて、割れた窓から差し込む太陽光の位置が記憶よりも1mばかり右にあることに気付き、薪は知らず知らずのうちに自分が眠っていたことを知る。
 まだ、生きている。身体中痛いが。

 前の道からだろうか、若い女性の声がする。途切れ途切れに入ってくる会話から察するに、帰宅途中の女子学生らしい。センター試験の話をしているから、受験生だろうか。

 声の限りに叫べば、気付いてもらえたかもしれない。
 しかし薪の肺は、そのための息を吸おうとしない。声を出そうとすると突き刺さるような痛みを感じた。胸が潰れそうだ。
 歯を食いしばって痛みをやり過ごすうち、女子学生の声は遠ざかってしまった。失望とも安堵ともつかぬ溜め息を洩らし、薪は少しでも痛みを和らげるため、浅い呼吸に務めた。

 庭先から小鳥の声が聞こえる。
 元は民家らしいこの廃屋は、無人になって長いらしく、庭の樹も伸び放題だった。それが目隠しになって、表からは家の屋根すら見えない。見えたところで窓ガラスもない空き家だ。ホームレスだってもう少しまともな寝床を見つけるだろう。

 何かが自分の裸の脚を這っている。見ると、大きなムカデだった。
 ジメジメした廃屋は害虫たちの温床だ。痛みに紛れて気付かなかったが、周りには芋虫やらゲジゲジやら、汚らしい虫がたくさんいた。

 最悪だ、と薪は心の中で呟いた。薪はあまり虫が好きではない。
 だが、自分に相応しい寝床だとも思った。
 自分はこの虫たちと同じだ。人に蔑まれ、日陰にしか生きられず。太陽の光も美しいものも、見てはいけない。

 ――あの日から。

 薪は再び眼を閉じて、浅い眠りに戻った。
 今宵また自分を訪れるであろう耐え難い苦しみに向けて、少しでも体力を回復させるために。




テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

コメントの投稿

非公開コメント

Cさまへ

Cさま。

いつもコメントありがとうございます。
今週は工事の変更の書類の期限があって、ちょっとバタバタしておりました。


>薪さん生きててよかった、がんばって、帰ってきてください!

はい、薪さん、生きてます。
でも、帰る気はあるのかないのか微妙なところでスミマセン(^^;


>全国のしづ薪さんファン(たくさんいます)もきっと待っています。

や、もう、あまりにも後ろ向きで愛想尽かされてるんじゃないかと(苦笑)
原作の薪さんにもこういうところあるよな、そこが萌える 直して欲しいな、と思って書いたんですけど、原作の薪さんはある程度の整理は付けられたような感じがします。特に2月号のメロディでは、それを強く感じました。わたしの妄想は、薪さんの回復力に追いつけてないみたいです(笑)


>従姉妹の誕生日

なんと、青木さんと同じですか!
人がよくて優しいけど、ちょっぴりドジ、なんて、お人柄まで青木さん似ですね♪ いいな~。


Aさまへ

Aさま。

>ああ、今度は虫責めですか
>気が狂うかも。

Aさまもですか。
わたしも虫、大っきらいなんですよ~(^^;

ムカデとか芋虫とかゴキブリとか、見たら悲鳴上げて飛びのきます。で、もう足が竦んで、その部屋には入れない。とりあえず誰か呼びまして、虫の駆除をしてもらいます。
「おまえ、おれが死んで一人で暮らすようになったらどうするの」ってオットに言われるんですけど、「先に死ななきゃいいでしょ」と言って逃げてます。
そこまでキライなのに、書いてるときは平気なんですよね……どうなってるんでしょうね……。

ちなみに、
別に虫責めにしたわけじゃなくて、家が古いので自然に虫が湧いちゃっただけです。犯人、そこまで考えてませんでした。


>今の薪さんは酷く自分を卑下していて逃げる気力がなさそう。
>犯人によるマインドコントロールなのだろうか?

いろいろ想像していただいて、ありがとうございます(^^)
マインドコントロールかあ。そういうのもいいなあ。でも薪さん、かかり難そうだなあ。
青木さんは掛かりやすそうですよね。そっちに掛けたら面白いかも。わくわく。(←また何か物騒なことを思いついたらしい)


>映画の公開日が8月6日と発表されましたよ!

8月6日ですか。9日じゃないんだ。て、公開日に充てられても鈴木さんも困るかな(笑)
楽しみですね~。

Aさまに教えていただいて、
オットに、「2回は見に行くから」と宣言しまして、深ーい溜息を吐かれましたw
プロフィール

しづ

Author:しづ
薪さんが大好きです。

2008年の夏から、日常のすべてが薪さんに自動変換される病に罹っております。 
未だ社会復帰が難しい状態ですが、毎日楽しいです。

しづの日誌

法医第十研究室へようこそ!
おかげさまで8歳になりました(^^♪
文字サイズをお選びください
最新記事
最新コメント
拍手のお返事
いつもありがとうございます!

最新拍手コメのお返事はこちらです。

過去の拍手レスの確認は、該当記事の拍手欄を押してください。
鍵拍手コメのレスは、記事のコメント欄にお返しします。
月別アーカイブ
カテゴリ
詩 (1)
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
QRコード
QRコード
FC2カウンター
こんにちは(^^
現在の閲覧者数: