You my Daddy(10)

 新しいリンクのご紹介です♪

 『GARDEN CITY LIFE~annex~』    管理人  eriemamaさん。

 今ごろ? と首を傾げたあなた、はい、その通りです。こちらのブログさん、開設は2014年です。わたしが怠惰なばっかりに、今ごろになってしまいました。(^^;

 みなさん既にご存知の通り、えりさんとこ、記事が多いんですよ。しかもテキスト量すごいし。(おまえが言うかですみません)
 お願いする前に、まずは記事を全部読ませていただいて、自分なりにえりさんに対する理解を深めて、それから、なんて考えていたら、「リンクお願いします」の言葉を口にするまでに2年も掛かっちゃったんです。(あほだ) 
 実はまだ完全読破してないんですけど、このままだと去年と同じ轍を踏みそうだったので、その旨、正直にお話ししてお願いしちゃいました。
 

 えりさんのブログの何に惹かれたかって、それはもちろん、文章の上手さ。
 わたし、リアルの文章大の苦手で、レビューとか日常のこととか書けないんですけど、えりさんはそれがとっても上手です。
 言葉が的確で分かりやすく、ふんふんなるほど、と頷けるし、「巻物」と称されるレビューは長いけど(笑)、文章が軽妙だから読むのが苦にならない。センテンスも長めですけど、テンポが良くてタルさを感じさせない。突っ込みはけっこう鋭いけど、言葉が柔らかいからか関西特有の言い回しからか、はたまたえりさんの文章力の賜か、納得こそすれ反感は持たないはずです。
 薪さん愛も相当なもので、キャラクターに対するレビューもすごいんですけど、
 わたしが心惹かれたのはMRI捜査に対する考察、秘密と言う作品そのものに込められた主題に対する考察です。
 他人の秘密を暴き見ることの罪、それを背負わざるを得ない人の苦しみ、そんな作品の根底にあるテーマをきちんと捉えて考察されてて、読んですっごく感動しました。

 SSも書いてらして、そちらはシリアスとギャグの2本立て。
 薪にゃんと原作ベースのものと、特に薪にゃんは可愛いです。
 前述でも申し上げたとおり、軽妙な文章が作品のカラーによく合ってます。流れがよくてサクサク読めます。お勧めです。


 後はえっと、王子推し?(笑)
 SSで青薪さん書いてるわりに、えりさん、鈴木さん好きだよね。わたしも好きですけどね☆


 以上、ご報告でした。♪(/・ω・)/ ♪




 
 


You my Daddy(10)



 翌日、青木は薪の急襲を受けた。
「昨日はなんで急にいなくなったんだ」
 始業前、給湯室で朝のコーヒーを淹れていた青木の前に薪は突然現れて、前置きもなく怒りだした。
「あのぬいぐるみ、僕が抱いて帰ったんだぞ。でかいし重いし、すれ違う人みんなに笑われるし。さんざんだった」
「すみません。急用を思い出しまして」
 白々しい青木の言い訳を、薪は否定しなかった。嘘だと決めつけることはせず、しかし明らかに信じてはいなかった。

「今朝は。なぜSPを寄越した?」
「自主訓練がありましたので。お迎えの時間に行けませんでした」
「今まで通り、6時に迎えに来りゃよかったじゃないか」
「それはご迷惑でしょう」
 これまでは同じ家からの出勤だったから薪も早出に付き合ってくれたが、これからはそうもいかないだろう。朝の支度をするのは青木ではなくヒロミだ。5時起きは辛かろう。

 青木が自分の考えを説明すると、薪はひどく難しい顔をした。それから思慮深く腕を組む、しかしそれは本当は、自分を守る無意識のポーズ。
「やけにヒロミに気を遣うんだな。おまえ、やっぱり」
「薪さん」
 名前を呼ばれて薪の言葉が止まる。アコーディオンカーテンの隙間から、顔を出したのは宇野だった。
「直りましたよ、こないだのやつ――あ、青木。いたのか」
 宇野は青木の姿を認めると、出直します、と薪に敬礼して執務室に戻ろうとした。それを薪が引き留める。
「宇野、待て。気にしなくていい」
「や、でも」

 どうやら秘密の話らしいと察して、青木は急いでコーヒーをカップに注ぎ分ける。
「宇野さん、大丈夫ですよ。オレの用事は済みましたから」
「済ませた覚えはないぞ。まだ話が」
「すみません、薪さん。コーヒーが冷めちゃいますから、お小言は後で聞きます」
「はい、宇野さんの分」と宇野の手にコーヒーカップを持たせ、薪には来客用の紙コップを差し出し、残りのカップを盆に載せて青木は二人に微笑みかけた。
「みんなに配ってきます」

 足早に給湯室を出る青木に、二人の話し声の断片が聞こえてくる。しかし青木には、そこからストーリーを組み立てることができない。
 薪は青木に何も教えてくれない。だから青木は二人の間に入ることができない。
 薪の秘密主義は今に始まったことではないが、今回ばかりは折れそうだ。募る一方の疎外感に、心が崩れそうだ。

 昨日の薪の行動を、思い出すだけで胸がちぎれそうになる。
 父親としての薪の顔。大切なものを守ろうとする時の、毅然とした表情。何ものをも恐れない瞳、自信に満ちた声音としっかり踏ん張った足。その背後にあるものを青木は知っている。これまでに何度も、ヒロミたちと同じように自分が彼に守られてきたから。
 庇護すべき者への愛情。薪は、彼女たちを愛している。
 別に、裏切られたわけじゃない。青木への愛情も変わってはいないと思う、でも。
 薪は幼い頃に両親を亡くして、叔母夫婦に育てられた。そんな彼にとって、自分の血を分けた子供は何よりも尊い存在なのではないか。その子の為なら何でもできる、逆に、為にならないと思えば何でも切り捨てられる。

 ――父親の、男の恋人は、子供のためになるのか?

 親なら子供の手本になるべきだと、真面目な薪は考えるのではないか。ならばいっそ、これを機会に自分の人生を見直そうと、そう思うのではないだろうか。
 その可能性には最初から気付いていた。でも、怖くて正視できなかった。だけど、昨日のような薪を目の当りにしたら、自分をごまかすこともできなくなってしまった。

 知らず知らずのうちに足が止まっていた。 
 給湯室と執務室をつなぐパーティションの陰で、せっかく淹れたコーヒーが冷めきってしまうまでの間、青木はそこを動くことができなかった。



テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

コメントの投稿

非公開コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

あぁ。

青木くーんT^T
まぁ、見事なまでのすれ違いですね…
こっちまで胸が苦しくなります〜>_<
ご褒美…はそうですよね。付き合ってるって充分ご褒美ですよね。
あの薪さんとね(≧∇≦)
でも、更なるご褒美を!ぜひっ!

しづさん、以前はお世話になりました。
昨日、サイン会行ってまいりました!
極度の緊張と待ってる時間で、ひどい疲労感でした。笑
何を聞けばとか、手土産はとかって色々聞いて教えていただいたんですけど…結局何もできませんでした。情けない限りですT^T
でも、忘れられない一生の思い出になりました。そしてサイン本は宝物です。
先生は、小柄で可愛らしい方で、優しく丁寧に対応してくださる方でした。
他の方が質問や感想を伝えてられる時も、キチンと顔を見て聞いておられて、一人ひとり丁寧に接しておられました。
最後に「握手して貰っていいですか」とお願いしたら「あ、いいですよ」と快く応じてくださって。それもわざわざ立って両手で握手して頂きました。
とても小さい手で、でもこんな小さな手であんなスケールのデカイ話を描かれるんだと、感動しました。
アッと言う間の夢のような時間で、楽しい時間でした。
ありがとうございました。

…この達成感と軽い疲労感で明日の経審大丈夫かな^_^;

Eさまへ

Eさま。

ほぼ、ご納得いただける内容でしたか?
よかった(^^


コンプレックスだなんて、えー、そんなー!
感想文、苦手なの? あれで?
いや、書ける段階で苦手って言いませんて。本当に苦手だったら文章出てこないもん。
わたしもたまーに感想書きますけど、あれ、SSの3倍くらい時間掛かってるからね! SSだったらとっくに1本書きあがっとるわ、てくらい時間ばっかり食いやがって、しかもつまんないし、だから嫌いなのよー。

えっとね、
一般的に文章って、長くなると冗漫になるものなんですって。だから長いセンテンスを、ダルさを感じさせずに読ませるには、それなりのテクニックが要るんですって。
で、Eさんの文章はセンテンス自体は長い方だと思うんですよ。でもすらすら読めるから、上手いんだな~って。

内容的には、すっごく読み込んでる! と思いますよ!
心理学専攻されてただけあって、キャラの心情分析がハンパない。こないだの映画版青木さんの解体新書もすごかったし!
わたし、原作の先読みは当たった試しがないし、キャラの心情解読も間違ってたって後で分かることが多いんで、尊敬します。


>青木ですよぅT^T

おお。
Eさんが青木さんの不憫に泣いている!←珍しいものでも見たかのように(笑) でもEさん、割と青木さんには厳しかったような?

と思ったら、映画の影響ですか~。あの青木さん、よかったですものね!
わたしも岡田さん、一番よかったと思います。ビジュアルも性格設定もあそこまで違うのに、時々、原作青木さんの画が被るのが不思議でした。
あと原作の画が被ったのは、栗山さん演じる雪子さんでしたね。気が強くて才女、でもやっぱり女性なんだと感じさせる弱さも垣間見えて。薪さんと仲良しなのも嬉しかった。
映画では薪さんと青木さんの絆が(敢えて?)描かれなかったせいもあって、正直、映画の3人だったら青木さんが雪子さんを選ぶのは自然だと思えました。



>暴走もブチ切れもせず冷静に閉じていくようで、痛いです…

冷静に閉じていく、なんて素敵な表現ですね。正にそういう感じです。

そうなの、わたしもちょっと意外でした。もっと取り乱すかと思った。
男爵は事あるごとに取り乱してたのにねえ。青木さんの方が大人だったりして。


>青木、なんだかんだでファンに愛されてますよね?(⌒-⌒; )

もちろんですよ!
わたしも青木さん、大好きですよ!(昔は貝沼より嫌いだったけどね☆)
薪さんの想い人だもの。みんなに愛されないわけがない♪

ばろんさんへ

ばろんさん。


>青木くーんT^T

Eさんに引き続き、ばろんさんまで(笑)
そうですね、青木さん、ここはちょっとだけ辛いとこですね。

ま、それはおいといて (←え)

>サイン会

きゃー! おめでとうございます!
神に会ってこられたのですね!


>極度の緊張と待ってる時間で、ひどい疲労感

ああ~、なんか想像つきます~。
わたしでも同じようになると思う~。
その最中は感じなくても、後でドッときますよね、絶対。


>先生は、小柄で可愛らしい方

そうなんですってね。
お話の雰囲気からクールビューティなイメージがあったんですが、カワイイ系なんですよね。

でもって、ファンを大事にしてくださるんですよね~。
第九編で、「(青木さんのお姉さん夫婦が殺されてしまう)展開は迷いましたが」とか「長くて重い話に付き合ってくれてありがとう」みたいな発言をメロディ本誌のト書きでされてたことがあって、先生みたいな大御所が作品を発表するのに読者の気持ちを気遣ってくれるなんて、とびっくりしました。だって、先生の作品ですもの。先生が思うように描かれるのが当然じゃないですか。あの時は、なんて謙虚でやさしい方なんだろうと感動しました。



>最後に「握手して貰っていいですか」とお願いしたら

ばろんさん、何もできなかったなんて仰いましたが、握手! 
神さまに触ってるじゃないですか!!

へええ、わざわざ立ち上がって、しかも両手で。
あんなすごい人なのに、全然偉ぶらないんですね。素敵ですねえ(〃▽〃)


で、次の日、経審だったんですね(笑)
神さまと握手したんですものね。運気が上がって、きっと上手く行ったものと信じております。(^^

ひろっぴさんへ

ひろっぴさん。

改めまして、コメントありがとうございました♪

>今年の5月くらいから

まあ、5月からずっとですか?
長くてタルくて大変だったでしょう。(すみません、自覚してます(^^;)
頑張って読んでくださって、ありがとうございました。


>私の思ってる薪さんがいる

嬉しいです(〃▽〃)

いやあの、正直な話、うちの薪さんと原作薪さんとは月と太陽くらい離れてますが(どこで間違ったんだろう・・・)
それでも、根っこの大事な部分は外さないように心掛けているので、そう言っていただけると嬉しいです。
ひろっぴさんには、原作薪さんに通じる部分を見つけていただけたものと受け取らせていただきます。

いやいやいやいや、尊敬なんて、ここで使うものじゃないですよ~。ただのおばさんの妄想なんですから(^^;

わたしも画が描ける人は尊敬しますけど。
真似して描こうとしても描けないです。横に置いても描けない。尊敬します。

文章はほら、ひろっぴさんだって書いてるじゃないですか。
下手じゃないですよ、ちゃんとひろっぴさんのお気持ちが伝わってきますもの!
文章は、書き手の意志が伝わることが一番大事なんです。ゴタゴタ飾ればいいってもんじゃないです。(と個人的には思います)



>娘さんにドン引きされるくらい薪さんが好き

分かりますよ~!
わたしも家で薪さんの話を始めると周りに誰もいなくなっちゃうの、あれ、何故なんですかね?
そんな具合でわたしの話は、ふなっしーしか聞いてくれないんです。(笑)


>青木の気持ちに入り込んでしまって

感情移入してくださってありがとうございます(^^)
そうですねえ。青木さん、ここは結構複雑な気持ちかもしれないですね。
でも、もう少しで解消されますので。お気を楽にしてくださいね。


続きを待ってくださって、ありがとうございます。
ぼちぼち進めますので、ゆるりとお付き合いくださいませ。

ありがとうございました。


リンクおめでとうございます!

eriemamaさんの書かれる文章、私も好きです(*^^*)

しづさんが仰る通り、テンポが良くて読みやすいです!それです!(←今気付いたの?)

思ったことを沢山書かれてるのに、いつも感じよくて率直な意見も決して嫌な感じにならない、素敵な人柄が出ているような考察や、SSも優しい丸いイメージで、いつも楽しませて頂いてます。


そ、そして…


あああああ青木ぃいいい…(T ^ T)

引いてる…引いちゃったよこの子〜(T ^ T)

ダメェエエエ!引いちゃダメェエエエー(T ^ T)

薪さんにはお考えがあるんだからー!


てか



ばばばばばきさぁあああん!!(T ^ T)(←薪さん)

青木が傷付いてるでしょうがぁああ!(T ^ T)
何か言ったげてぇえ!なんかあるなら言ったげてぇええ!(T ^ T)(←落ち着いて)

いや、しかし、引いてる青木もいいですね…\(//∇//)\
薪さん、追ってやって下さい!

そして、…抱いてやって下さい…(←真顔)←リクエストするな

続きが楽しみですー!!ヽ(;▽;)ノ

BON子さんへ

BON子さん。


リンクのお祝い、ありがとうございます(^^
ずっとお願いしたくって~、でもえりさんとこ、記事数多くて読み切れてなくて、それで遅くなっちゃったの。

そこ行くとBON子さんとこは、出来たてホヤホヤだったから(・∀・)
惚れるのも早かったけど、手も早かったよね(笑)



>ダメェエエエ!引いちゃダメェエエエー(T ^ T)

このセリフ、サイレント告白の後に九州へ帰る青木さんへの叫びと思いっきり重なりました。
(今でもちょっと思ってる。なにが「もういいんです」だ、引いちゃだめえええ!!)



>ばばばばばきさぁあああん!!(T ^ T)(←薪さん)

ぶはっ(>▽<)
ごめん、でも可笑しいw
BON子さんの取り乱し方がww



>そして、…抱いてやって下さい…(←真顔)←リクエストするな

えーと、これは青木さんが受けってことですか?
どうだろ、書いたことないけど、書けるかなあ?
プロフィール

しづ

Author:しづ
薪さんが大好きです。

2008年の夏から、日常のすべてが薪さんに自動変換される病に罹っております。 
未だ社会復帰が難しい状態ですが、毎日楽しいです。

しづの日誌

法医第十研究室へようこそ!
メロディ6月号、読みました。
一言感想 「どひゃー……」
文字サイズをお選びください
最新記事
最新コメント
拍手のお返事
いつもありがとうございます!

最新拍手コメのお返事はこちらです。

過去の拍手レスの確認は、該当記事の拍手欄を押してください。
鍵拍手コメのレスは、記事のコメント欄にお返しします。
月別アーカイブ
カテゴリ
詩 (1)
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
QRコード
QRコード
FC2カウンター
こんにちは(^^
現在の閲覧者数: