You my Daddy(15)


 こんにちは。

 映画からこっち、新しいファンの方、増えたみたいですね~。ウレシイ(*≧∪≦)
 ネットで秘密を検索してて、うちみたいな腐れブログに辿りついちゃう方もいらっしゃると思いますが、
 二次は苦手意識のある方も多いだろうし、著作権とか微妙な問題も含んでるし、てか、
 うちの場合、それ以前の問題として内容的に人さまにお勧めできるようなものではないことは管理人が一番よく分かってますので、
 見逃してくださいねっ! 万が一見つけちゃっても生暖かくスルーでお願いしますっ。

 なんでこんなに焦ってるかと言うとですね……
 先日の姪がスマホ片手に、「おねえちゃんのブログ、検索で出てくる?」と訊いてきたので、「秘密 二次 で検索してみな。運が良ければ最終ページあたりに出てくるかもよ」と返したら、
 トップに出てきやがった。Σ(゚д゚|||)  なぜ!!!
「子供は読んじゃダメ」と強く言いましたが、おねえちゃんの立場、風前の灯。
 幸い、姪のスマホは制限掛かってるみたいで、殆どの秘密ブログさんは見ることができなかったんですけどね。(FC2は全滅だった)
 誰か詳しい方、検索避けの方法を教えてください。



 続きです。





You my Daddy(15)





「今のうちに逃げなさい、ミハル!」
 ヒロミの言葉に男の注意が逸れた一瞬の隙を衝いて、手に触れた物が何かも確かめず、男の頭を思い切り殴った。プラスチックが割れて飛び、床に落ちた乾電池が弾む。テレビのリモコンらしかった。
「くっそ、この」
 鬼のような形相で、男はヒロミの首に手を掛けた。床に押さえつけられ、首に体重を乗せられると、ゲエと蛙のような声が出た。

 息ができない苦しさより、喉を押し潰される痛みの方が勝っていた。痛みで死ねると思った時、パカンと軽い音が響き、突如として自分を抑えつけていた力が消えた。
 唐突に戻ってきた呼吸はヒロミを激しく咳き込ませ、ヒロミは胸を押さえて痛みに喘いだ。「大丈夫ですか」と抱き起こされ、苦労して瞼をこじ開ける。ヒロミの背中を支えてくれていたのは青木だった。
 何が起きたのかと横を見れば、男の上に薪が馬乗りになり、冷徹な無表情で男の額に拳銃を突きつけていた。

「殺人未遂の現行犯だ」
「あんた、刑事だったのか。……その顔で?」
 ジャギッと銃が音を立て、すると青木が慌てて叫んだ。
「わー! 薪さん、撃っちゃダメです!」
 ふん、と薪は脅すように銃を構え直したが、男は恐れる様子もなかった。青木の制止を聞かずとも、警察官が簡単に発砲できないことを知っているのだ。

「誤解ですよ、刑事さん。その子は私の娘です。これは躾ですよ。民事不介入と言う言葉、ご存じでしょう」
 母が殺される前、何度か警察に保護を求めてはその言葉で返されていた。母がいくら訴えても、警察は逃げ腰だった。仕方なく母が自分の身体についた痣を見せると、警察はようやく重い腰を上げ、男に口頭で注意をしてくれた。しかしそれは逆効果だった。男の折檻は、それまでよりも酷くなった。

 銃を目前になお嘯く男に、薪はポケットから1通の書状を取り出した。逮捕状、ではない。それは男にとって、逮捕状よりもショックな通告書だった。
「面会交流全面禁止勧告だ。3日前に裁判所から発行された。これはコピーだが、原本がこの家に届いているはずだ」
「そんな……俺はそんなものは知らない」
「生憎、知らなかったで済むことじゃない。家に帰ったら郵便受けくらい確かめるんだな」
 ダイレクトメールと一緒に入りっぱなしになってたぞ、と薪は勧告状のコピーと共に郵便局の不在通知を男の顔にはらりと落とし、すっくと立ち上がった。
「この子たちに会った時点で刑事告訴される。そうなったらおまえの執行猶予は取り消しだ。言っておくが僕がいる限り、おまえに39条は適用させない。解ったか」
 床に横たわったままの男を、上から見下すように言い放つ。その瞳は氷よりも冷たい。

「二度と、僕の娘に近付くな」
「娘?」
 男はゆるゆると起き上がり、床に胡坐で座った。
「どうやって味方に引き入れたのかと思ったが……刑事さんも人の子、あのアバズレにたぶらかされて貢がされた男の一人ってわけだ。気の毒だけどね、あんたみたいな男は両手に余るほどいるよ」
 男の言うことは事実だった。でもそれは、3人家族の父親が仕事をしなくなったからだ。マンションのローンが払えなくなり、仕方なく空き家になっていた実家に帰ってきたものの、母親はどうにかして生活費を工面する必要があった。幾つかあった選択肢の中で、一番早く現金が手に入る方法を選んだに過ぎない。

「バカな男だ。こんなガキの嘘に騙されて」
「バカはおまえだ。ヒロミは僕の娘だ」
 へらへらと笑っていた男が、薪の言葉に眉を顰める。例え明白な嘘でも、相手に自信たっぷりに言い切られると不安になるものだ。ましてや薪は警察官僚。不倫の末の隠し子などスキャンダルにしかならないのに、そんな自分に不利益な嘘を吐くだろうか。
「知らなかったのか? アユミはずっと僕と関係があったんだ。おまえと結婚してからも」
「そんなはずはない」
「これが証拠だ」
 そう言って薪が高らかに掲げたのは、青木が時速120キロでゴミ箱にぶち込んだはずのスマートフォンだった。コソコソしていると思ったら、宇野はこれを直していたのか。

「嘘だ」
「信じる信じないはおまえの勝手だ。いずれにせよ」
 薪は証拠物件を本来の持ち主であるヒロミに返した。床に座った男に見せつけるように、彼女の肩を抱く。
「おまえはもう二度と、この子たちに会えない」
 薪の言葉はまるで裁判官の判決のように重々しく響いた。男としても父親としても、明らかに勝負は着いていた。それでも男は足掻くのを止めなかった。

「べ、弁護士だ。弁護士を呼ばせてもらう」
 どうぞ、と薪は余裕の表情だったが、ヒロミは不安だった。
 薪は知らないだろうが、男には弁護士の友人がいるのだ。男の精神鑑定を申請したのも、その友人だ。何でもその手の裁判と得意としているとかで、これまでにも同様の無罪を勝ち取ってきたらしい。今度も彼の罪を善悪の判断が不可能な状態で行われた行為であると、裁判所に認めさせてしまうかもしれない。

「山口か? 俺だ、安田だ。おまえ、ひどいじゃないか。交流禁止命令が裁判所から出たって、どうして俺に――えっ」
 携帯電話に向かって一気に捲し立てていた男の声が、不意に途切れた。驚きに大きく眼を瞠り、声を震わせて電話機を握りしめる。
「もう俺の弁護はできないって、どういうことだ。どうして」
 青褪める男とは対照的に、ニヤリと笑って薪が言った。
「だから言っただろ。39条は適用させないって」
 薪がどんな魔法を使ったのかヒロミにはさっぱり分からなかったが、青木には大凡の察しがついているようで、彼がなんとも渋い顔をしたところを見ると、あまり人に褒められたやり方ではないらしい。

 ヒロミの推察通り、彼らはコソコソと話し始めた。
「脅したんですか」
「人聞きの悪い。小野田さんの家の顧問弁護士に、ちょっと話をしてもらっただけだ」
「小野田家の顧問弁護士って言ったら、日本弁護士連合会の元会長でしょ? 日本であの人に逆らえる弁護士はいないって評判の」
「へー、そうなんだー。知らなかったなー」
「やめてもらえます? その白々しいセリフ回し」
「いいから。さっさとワッパ」
「はあい」
 ガックリと肩を落とした男に、青木が手錠を掛ける。監禁罪や傷害罪は親子でも適用される。友人の弁護士にも見放された男には、今度こそ実刑判決が下りることだろう。

「ヒロミ、大丈夫か? とっ」
 突然、手を振り払われて薪は身を引いた。驚く薪の前で、ヒロミが走り出す。
「ミハル! 返事しなさい!」
 ヒロミはソファの陰に倒れていた子供を見つけた。抱き起こせば、ぐっしょりと濡れた感覚。ミハルの身体はぐにゃりと折れて、小さな背中は血に染まっていた。
「ミハル……ミハル、ミハルッ! 返事して!」
「動かすな! 青木、救急車!」

 薪は素早くスーツを脱ぐと、ネクタイを外した。ワイシャツを脱ぎ、ズボンのベルトを外す。
「薪さん、なにを」
「ガラステーブルの破片で切ったんだ。止血するからおまえのベルトも貸せ」
 薪は素早く傷口を見極めると、包帯代わりのネクタイとガーゼ代わりのワイシャツで患部を圧迫した。白いワイシャツがみるみる赤く染まって行くのに、薪は眉ひとつ動かさずヒロミに語りかけた。
「大丈夫だ。ミハルは助かる。僕が保証する」
「パパ」
「ミハルのママだろ。声を掛けて、励ましてやれ」
 うん、と頷いてヒロミは気丈に眉を吊り上げ、子供の名前を呼び続けた。



テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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いよいよ佳境ですね!(°▽°)

やっぱり助けに来てくれた、薪さん!!
原作薪さんはひとりで暴走してばかりだけど、しづ薪さんは青木とペアで活躍してくれるから!( ;∀;)最高のバディです…ううう。
青木が、暴れん坊の影で色々と地味な仕事こなしてるのも可愛いですね(笑)

もうすっかり映画の騒動は終わった気でいましたが(失礼)やっぱり映画効果か、原作ファンが増えているようですね!でなきゃ検索かけてまで調べようとはしませんよね?ありがたいことです…( ;∀;)
ちなみにしづさまのところは映画がなくても、以前から検索すると安定の1画面目に出ますから!(°▽°)

なみたろうさんへ

なみたろうさん。

>やっぱり助けに来てくれた、薪さん!!

そりゃーパパですから♪


>原作薪さんはひとりで暴走してばかりだけど

いやでも、原作薪さんは暴走してもうちみたいにドジ踏まないから安心ですよ。
うちなんか、何度犯人に捕まって殺されそうになったことか(^^;


>やっぱり映画効果か

増えましたよね!
みなさん映画に惑わされず(失礼)、原作を読んでくれたんですねえ。感涙(;▽;)


>安定の1画面目

……え゛っ!!?
そ、そうなんだ。知らなんだ。

検索エンジンによって違うみたいですね。
うちはBingなんですけど、一番は夜子さんの「月夜水の詩」ですね。法十は掠りもしません(笑) だから安心して姪に言っちゃったんですけど。

ねえ、検索避けってどうやったらいいの?(´・_・`)

検索……

いよいよクライマックスですね(^0^/)

パパちゃんと助けにきてくれた!

さて、検索よけですが…
しづさんったら!そんな身内になんてことを……!!!(笑)
私リアルの誰にも何も言ってないですよ!!

ブログだとなかなか難しいみたいです。
パスワード制にするくらいしか現状ではないみたいで……。
サーチロボットがどんどん性能を上げてきているから、いろんな方法も無効になってきつつあるみたいです……。

FC2は全滅なんだ!と思ったのですが、考えてみれば「秘密」の感想をあげるだけで、シタイが…とかレンゾクサツジンが……とかひっかかりそうなワードばっかりですもんね。なるほど。
原作FANが映画効果で増えたらしく、うちも賑わっていましたがそろそろ落ち着いてきました。でも検索ワードで「薪さんは鈴木と青木どっちの方をより好き?」っていうのがありました……。どっちでしょう?(笑)

にゃんたろーさんへ

にゃんたろーさん。


今頃すみません、ごめんねっ。
時間が経ちすぎて、なんの話だか分からなくなっちゃったと思うけど、お返事させてください。


検索避けの件、教えていただいてありがとうございました。
いったいどうやって見つけるんだろうって思ってたんですけど、サーチロボット、てやつが言葉を拾っていくんですね。へえー。(←そこからかよ)

そうそう、FC2はゼンメツだったんですよ(笑)
メロンさんのとことか、にゃんたろーさんのとこも。どっちも健全ブログなのにねえ?

18禁描写ばかりではなく、物騒な言葉は禁止ワードとして弾かれちゃうのかな?


にゃんたろーさんは、ブログ秘密なんですね。
わたしは隠し事苦手なんで、オープンにしてます。特にオットには包み隠さず。
書き物のために部屋に籠るときも、「オタクするから邪魔しないでね」とハッキリ言います。オフ会の時も、会場まで送り迎えしてもらってました。一人で行くと、そのまま帰って来ないんじゃないかと心配だったらしいです(笑)


>「薪さんは鈴木と青木どっちの方をより好き?」

配偶者と子供、どっちが好きですか? と言う質問がありましたが、それに近いですね。


その方は、配偶者はかけがえのない仲間で、子供は宝物、と答えてましたが、薪さんもそういう感じじゃないかしら。好きの種類が違うの。


個人的に、薪さんが鈴木さんに抱いてる感情は、友情、感謝、恋情、哀惜、罪悪感がミックスされたもの。青木さんへの気持ちは純粋に恋愛感情だと思います。
なので、「どっちをより好きか」と訊かれると答えに迷いますけど、
抱かれたいと思ってるのは青木さんてことで、なんでもないですごめんなさい。
プロフィール

しづ

Author:しづ
薪さんが大好きです。

2008年の夏から、日常のすべてが薪さんに自動変換される病に罹っております。 
未だ社会復帰が難しい状態ですが、毎日楽しいです。

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