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パートナー(5)

 ご無沙汰しております。
 義妹がいなくなって、事務員がわたししかいないのに、なぜか今年も道路の現場代理人になってしまったしづです。話違うじゃん。
 まあ、今年はお義母さんの介護が無くなっちゃったから、その分仕事できるけどね。実際、会社の経理だけやってると時間持て余すけどね。(小さい会社なんで、1ヶ月分の帳簿作成が三日で終わってしまうという(^^;)

 今年の工事は県土木です。新しい歩道を作ります。
 先週、契約が終わったところなので、今週は着工書類と施工計画書と材料の手配と下請業者の選定と……etcで、ちょっと忙しいです。2本やってた水道工事はあらかた終わって、こちらも竣工書類の真っ只中。どうして書類って重なるんですかねえ? あ、もう1本やってた小さい工事は終わりました。書類も上がって、検査待ちです。
 そんな調子なので、ハッキリ言って、作品を読み直す暇がありません、ごめんなさい。この先もしばらくは忙しそうなので、とりあえず更新しておきたいと思います、でもぶっつけです。乱文、お許しください。
 よし、言い訳終わり。<こら。




パートナー(5)





 翌朝、青木は薪の叔母の文代と一緒に朝食の用意をした。薪と二人ならトーストにコーヒーが定番だが、海外生活が長い来客のため、メニューは和食と決めていた。

 ワカメと豆腐が浮いた鍋に青木が味噌を溶いていると、文代は感心したように、
「ちゃんと濾し器を使うの? 本格的ね」
「薪さんが。こうした方が、味がまろやかになるって」
「わたしはそんなこと、剛に教えた覚えはないけど。どこで覚えてきたのかしら」
「大学生の頃、親友のお母さんに教わったって聞きましけど」
「もしかして、鈴木くん?」
 青木が頷くと、文代は困ったように眉を寄せた。それで青木は、この女性がむかし、鈴木と面識があったこと、あの痛ましい事件の顛末を知っていることを悟る。遠い異国で甥の身を案じて、心を痛めたであろうことも。

「あの事件の後すぐ、史郎さん、剛の所へ行ったのよ。警察を辞めさせるって息巻いて……大ゲンカして帰ってきて、『もう知らん。二度と顔も見たくない』て」
 当時薪は、潰れかけていた第九を立て直そうと必死だった。叔父の忠告など、耳に入らなかったに違いない。
「1年も経たずにまた行ったけどね」
「あは。そうなんですか」
 青木が笑うと、文代は釣られて笑い、
「あのひと、剛が可愛くてしょうがないのよ」
「素敵なことだと思います。血の繋がりが無くても、生活を共にするうち、愛情が芽生えたんですね」
「それがね。最初に剛を引き取ろうって言ったのは、史郎さんなのよ」
 それは初耳だった。てっきり血のつながった文代が、交通事故で亡くなった姉の子供を引き取ったのだと思っていた。
「剛から聞いてるかもしれないけど、その頃うちは会社を閉めたばかりで、借金がたくさんあってね。だから正直に言うとわたしは躊躇ったの。引き取ったところで贅沢なんてさせてあげられないから、だったら薪家の親類に預けたほうがいいんじゃないかって」
 血のつながった叔母なのにね、と彼女は自嘲する口調で言い、味見用に小皿によそった味噌汁を一口飲んだ。

「ま、そんなわけだから。がんばってね、青木さん」
 悪戯っぽく笑った文代に、はい、と答えたものの、青木はいささか驚いてた。
 想定外だ。あの叔父が、そんなに薪を可愛がっていたなんて。昨日のバトルからは予測不可能だ。
 青木には困った叔父がいるせいか、考え違いをしていた。薪は、叔父の反対を押し切って警察官になった。そのことを叔父は根に持っていて、だから何かと文句を付けるのだと言っていたが、そうではなく。叔父は薪が可愛くて可愛くて、だから心配で仕方ないだけなのだ。ちょっと、いや相当分りづらいが、スタンスは青木と一緒だ。それならば同志だ。

「……よかった」
「なにが?」
 意識せずに零したセリフを文代に拾われ、青木は焦って首を振る。「味噌汁が冷めないうちに食べましょう」とやや強引に話題を変えた。
 幼いうちに両親を亡くして薄幸な少年時代を過ごしたと聞いていた薪が、あなたたちに愛されて育ったことが解って嬉しかったんです、なんて当人に言えるわけもなかったから。







テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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しづ

Author:しづ
薪さんが大好きです。

2008年の夏から、日常のすべてが薪さんに自動変換される病に罹っております。 
未だ社会復帰が難しい状態ですが、毎日楽しいです。

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