ラストカット 前編(2)

 すみません、懺悔します。

 原作の薪さん、ごめんなさい。
 雪子さんへのあの言葉は、彼女を褒めてたんですね。嫌味じゃなかったのか。
 いや、だってあんなん、監察医じゃなくたって気付くようなでっかい刺し傷で、針の痕とかならともかく、わざわざ「あなたが『みて』なかったら」というのは皮肉にしか聞こえなかったのよ~。
 雪子さんが頬染めて眉毛吊り上げて怒るのも無理ないわ、と、その後、平静に仕事してるのを見て、雪子さん大人だわ、と感心し、青木は何にもわかってねえよ、こいつ、と。

 で、みなさんのレビューを読んで、ようやく自分の大カンチガイに気付いて、青冷めました。
 さすがカンチガイ男爵の生みの親、ってちがう!

 あああ!
 宇宙のように果てしなく、読解力皆無でごめんなさいいいい!!!
 原作の薪さんにとんでもない誤解を!!(いや、だって珍しいことするから(^^;))

 考えてみたら、あのエレベータの後で、あの飲み会の後で、そんな嫌味を言うわけないじゃん!!
 こんなに読むチカラなくて、こんなにバカで、わたし二次創作者やってていいのか!?
 ヤバイ、ヤバイよー。

 みなさまのレビューなしには、マトモに原作を読むこともできない自分のアホさ加減を思い知り、笑うしかありませんでした。
 ということで、わたしはレビューは死んでも書きません。(^^;)



 お話のつづきです。
 この程度の頭の人間が書いてますからね、話の辻褄なんかもう言わずもがなと言うことで。すみませんです。





ラストカット 前編(2)




「ご協力感謝します。ご遺体にはなるべく傷を残さぬよう、細心の注意を払います」
 白衣を纏った亜麻色の髪の青年は、畳の上に正座して深々と頭を下げた。隣の背の高い若者も、同様に謝意を表す。誠実な態度は老夫婦の気持ちを和らげた。

 この青年は昨日、穏やかな外見とはかけ離れた熱心さで老夫婦に捜査協力をしてきた。
 警視正の肩書きを持ちながら居丈高な振る舞いは一切なく、心から娘の不幸を悼み、その無念を晴らすため、またこれ以上の悲劇を生まないため、と真摯な瞳で訴えかけてきた。
 最初は聞く耳を持たなかった彼らも、その情熱に心を動かされた。夫婦の哀しみを慮ってか彼の口調は静かだったが、強い正義にきらめく亜麻色の瞳は、夫婦の信頼を得るに充分だった。彼らはこの青年に好感を抱くまでになっていた。

 この青年なら、娘を大切に扱ってくれるだろう。そして必ずや犯人を見つけ出し、娘の無念を晴らしてくれるに違いない。そう信じて彼らは、MRI捜査承諾書に判を押したのだ。

「あいにくの天気だで。気を付けて行きんさいよ」
 棺をバンの荷台に運び込み、出発しようとする二人の若者に、娘を亡くした父親は心配そうに言った。
 雪は先刻より激しさを増してきている。天候が回復するまでここで待つことを勧めたのだが、彼らは恐縮しながらもその申し出を断った。早く処置をしないと捜査ができなくなる、というのがその理由だった。

「ありがとうございます」
 亜麻色の髪の青年が、にっこりと笑って礼を言う。まるで女優のようだ。これが男だとはまだ信じられない。世の中には不思議なひともいるものだ。

「これ、顔に塗っときんさい」
 玄関先で、妻が背の高いほうの男に傷薬を手渡している。この男は何故か顔中引っかき傷だらけで、傍目にも痛々しく見えた。世話好きの妻はそれを放っておけなかったのだろう。

「痛そうやねえ。どげんなさったと?」
「ここへくる途中、サルに引っ掛かれたんです」
「そりゃあ災難だったねえ。野生のサルはけっこう怖いけん。肝が冷えたやろ」
「ええ。もの凄く怖かったです」
 これでこの男の生傷の原因が分かった。しかし、それを聞いた青年が、長身の男を睨んでいるのは何故だろう?

 ふたりはもう一度丁寧に礼を言ってから、車に乗り込んだ。黒髪の男が運転席に座り、地図を広げて行き先を確認後、車をスタートさせる。家の窓からその様子を見ていた夫婦は、ふと風が出てきたことに気付いた。
 北からの湿気を含んだ冷たい風。雪もどんどん激しくなってきている。
「大丈夫やろか」
 不安げに眉根を寄せて、老夫婦はふたりの車が見えなくなるまで窓辺に立っていた。



テーマ : 二次創作(BL)
ジャンル : 小説・文学

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2008年の夏から、日常のすべてが薪さんに自動変換される病に罹っております。 
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