バースディ(1)
こんにちは。
こちらのお話は~~、
説明に困るような内容で、とっても下品で下らなくて、しかも禁止コードがいっぱいで……(^^;
分類的にはRになるのかもしれませんが、わたしの中ではこれはRではなく~、純粋にギャグです。(イロケがないものはやっててもRじゃない) なので鍵はつけませんが、とっても下品なので隠します。
シモネタギャグが大丈夫な方だけ、お読みください。
バースディ(1)
職場に近いファーストフードの店で、青木は白衣姿の美女を前に頬を紅潮させていた。
目には恋するもの特有の熱っぽさがあり、端から見ればかれがこの美しい女医に恋をしている、と思われたが。
こそこそと囁かれる、およそ明るい店内にはふさわしくない話題を耳にするものがいたら、飲んでいるドリンクを鼻から噴き出したかもしれない。
「もう、薪さんてばベッドの中じゃ可愛くて可愛くて。あんなにおどおどしたあのひとを知ってるのは世界中でオレひとりだと思うと、幸せすぎて怖いくらいです」
……鼻からハンバーガーが出てきそうだ。
「まともなエッチもできないのに、そこまで幸せになれるあんたのほうが怖いわよ」
吐き捨てる口調で、白衣の美女は言った。雪子は相変わらず手厳しい。
たしかに、まだ薪とは途中というか、中途半端なところで。
「まだ湯船に片足突っ込んだだけ、ってとこでしょ。そんなんで舞い上がっててどうすんのよ」
「そうなんですよね。あのひとって、性欲自体が薄いっていうか、感度が低いっていうか」
そのときのことを思い出して、青木はがっかりと肩を落とした。傍目からはこの青年が、彼女に振られたように見えたかもしれない。
「前は普通に感じるみたいなんですけど、後ろはぜんぜんダメで。快感も薄いみたいだし、耐えているだけ、ていう感じで。BLにあるまじき主人公ですよね」
「それってただ単に、あんたが下手なんじゃないの」
ぐさっ。
「すいません。オレ、男は薪さんが初めてで、どうしたら感じるのかなんて、さっぱりわかんなくて」
そもそも、この世にあれを心地よく感じる人間がいるのだろうか。実は青木はそれすら疑問に思っている。薪のそこは本当に狭くてきつくて、指を入れただけで痛いみたいなのだ。
痛い、とは言わずに耐えてくれているが、顔を見れば解る。痛みと嫌悪感でいっぱいの表情をしている。
「あんなの、本当によくなるんですか?」
「なるわよ。ちゃんとすれば。いったいどうやってるわけ?」
「どうって」
それを具体的にここで説明しろと?
「ちゃんと前戯してる? ローション使って×××を指でほぐしてあげてる? インサート中に×××を××してる?」(自主規制1)
雪子は相変わらず、怖いもの知らずだ。歯に絹を着せぬ言い方に、青木のほうが赤くなってしまう。
「まさか入れりゃいいと思って、ぐいぐい奥のほうまで突っ込んでるわけじゃないでしょうね」
「え。深いほうが感じるんじゃないんですか?」
「そんなわけないでしょ。女みたいに子宮口があるわけじゃなんだから」
呆れたように雪子が言う。
もう少し声のトーンを落として欲しい、と青木が頼むと、雪子は耳元に真っ赤な唇を寄せてきた。
「女だって、Gスポットの場所はそんなに奥のほうじゃないわよ」
「うそ……だって……」
「あんたそれ、AVの見すぎ。これだから童貞は」
だから違いますってば。
前の彼女は、奥のほうが感じると言っていた。だから薪も同じだと思っていた。
女性とは違う、と言われてしまうと経験のない青木にはどうしようもない。かといって、彩華には聞きたくない。あの人物にもう一度会うのは願い下げだ。
雪子は腕を組んで思案を巡らすようだったが、やがて肩を竦めて腕をほどいた。
「どんな男でも一発で昇天しちゃうスポット、教えてあげよっか」
「いや、知ってます。オレも男なんで」
「そっちじゃなくて、バックのほう」
「え! そんなところ、あるんですか?」
「あるわよ。監察医ならこんなの常識」(全国の監察医の皆様、ごめんなさい)
「お願いします! ぜひ!」
「入り口からだいだい、第一関節から第二関節くらいの距離の上側にね、ぴーーーーーー」(自主規制2)
「男なら必ずあるはずだから。じっくり探してごらんなさい」
「わかりました。ありがとうございます!」
青木は勢いよく立ち上がった。腰を90度に折り曲げて、元気良く礼を言う。
雪子に軽く手を上げて、足早に店内を出て行く。店の出口に差し掛かるや否や、携帯を取り出して耳に当てた。
相手が電話に出たらしく、うれしそうな笑みを浮かべる。
明らかに自分に向けた瞳とは違う目の輝き。雪子は軽くため息をついた。
爪を短く切った指先が、白衣のポケットをまさぐる。薬指の先に当たったのは、中に残されたままの小箱。
昨日、菅井に脅されるようにして購入したチタンのネックレス。べつに、明日が青木の誕生日だから買ったわけじゃなくて、普段から食事を奢らせているからたまにはお返しにと。それだけの意味だ。
でもやっぱり、渡せなかった……。
「またあの娘に怒られるわね」
小さな声で呟いて、雪子はLサイズの烏龍茶の残りを一気に飲み干した。
こちらのお話は~~、
説明に困るような内容で、とっても下品で下らなくて、しかも禁止コードがいっぱいで……(^^;
分類的にはRになるのかもしれませんが、わたしの中ではこれはRではなく~、純粋にギャグです。(イロケがないものはやっててもRじゃない) なので鍵はつけませんが、とっても下品なので隠します。
シモネタギャグが大丈夫な方だけ、お読みください。
バースディ(1)
職場に近いファーストフードの店で、青木は白衣姿の美女を前に頬を紅潮させていた。
目には恋するもの特有の熱っぽさがあり、端から見ればかれがこの美しい女医に恋をしている、と思われたが。
こそこそと囁かれる、およそ明るい店内にはふさわしくない話題を耳にするものがいたら、飲んでいるドリンクを鼻から噴き出したかもしれない。
「もう、薪さんてばベッドの中じゃ可愛くて可愛くて。あんなにおどおどしたあのひとを知ってるのは世界中でオレひとりだと思うと、幸せすぎて怖いくらいです」
……鼻からハンバーガーが出てきそうだ。
「まともなエッチもできないのに、そこまで幸せになれるあんたのほうが怖いわよ」
吐き捨てる口調で、白衣の美女は言った。雪子は相変わらず手厳しい。
たしかに、まだ薪とは途中というか、中途半端なところで。
「まだ湯船に片足突っ込んだだけ、ってとこでしょ。そんなんで舞い上がっててどうすんのよ」
「そうなんですよね。あのひとって、性欲自体が薄いっていうか、感度が低いっていうか」
そのときのことを思い出して、青木はがっかりと肩を落とした。傍目からはこの青年が、彼女に振られたように見えたかもしれない。
「前は普通に感じるみたいなんですけど、後ろはぜんぜんダメで。快感も薄いみたいだし、耐えているだけ、ていう感じで。BLにあるまじき主人公ですよね」
「それってただ単に、あんたが下手なんじゃないの」
ぐさっ。
「すいません。オレ、男は薪さんが初めてで、どうしたら感じるのかなんて、さっぱりわかんなくて」
そもそも、この世にあれを心地よく感じる人間がいるのだろうか。実は青木はそれすら疑問に思っている。薪のそこは本当に狭くてきつくて、指を入れただけで痛いみたいなのだ。
痛い、とは言わずに耐えてくれているが、顔を見れば解る。痛みと嫌悪感でいっぱいの表情をしている。
「あんなの、本当によくなるんですか?」
「なるわよ。ちゃんとすれば。いったいどうやってるわけ?」
「どうって」
それを具体的にここで説明しろと?
「ちゃんと前戯してる? ローション使って×××を指でほぐしてあげてる? インサート中に×××を××してる?」(自主規制1)
雪子は相変わらず、怖いもの知らずだ。歯に絹を着せぬ言い方に、青木のほうが赤くなってしまう。
「まさか入れりゃいいと思って、ぐいぐい奥のほうまで突っ込んでるわけじゃないでしょうね」
「え。深いほうが感じるんじゃないんですか?」
「そんなわけないでしょ。女みたいに子宮口があるわけじゃなんだから」
呆れたように雪子が言う。
もう少し声のトーンを落として欲しい、と青木が頼むと、雪子は耳元に真っ赤な唇を寄せてきた。
「女だって、Gスポットの場所はそんなに奥のほうじゃないわよ」
「うそ……だって……」
「あんたそれ、AVの見すぎ。これだから童貞は」
だから違いますってば。
前の彼女は、奥のほうが感じると言っていた。だから薪も同じだと思っていた。
女性とは違う、と言われてしまうと経験のない青木にはどうしようもない。かといって、彩華には聞きたくない。あの人物にもう一度会うのは願い下げだ。
雪子は腕を組んで思案を巡らすようだったが、やがて肩を竦めて腕をほどいた。
「どんな男でも一発で昇天しちゃうスポット、教えてあげよっか」
「いや、知ってます。オレも男なんで」
「そっちじゃなくて、バックのほう」
「え! そんなところ、あるんですか?」
「あるわよ。監察医ならこんなの常識」(全国の監察医の皆様、ごめんなさい)
「お願いします! ぜひ!」
「入り口からだいだい、第一関節から第二関節くらいの距離の上側にね、ぴーーーーーー」(自主規制2)
「男なら必ずあるはずだから。じっくり探してごらんなさい」
「わかりました。ありがとうございます!」
青木は勢いよく立ち上がった。腰を90度に折り曲げて、元気良く礼を言う。
雪子に軽く手を上げて、足早に店内を出て行く。店の出口に差し掛かるや否や、携帯を取り出して耳に当てた。
相手が電話に出たらしく、うれしそうな笑みを浮かべる。
明らかに自分に向けた瞳とは違う目の輝き。雪子は軽くため息をついた。
爪を短く切った指先が、白衣のポケットをまさぐる。薬指の先に当たったのは、中に残されたままの小箱。
昨日、菅井に脅されるようにして購入したチタンのネックレス。べつに、明日が青木の誕生日だから買ったわけじゃなくて、普段から食事を奢らせているからたまにはお返しにと。それだけの意味だ。
でもやっぱり、渡せなかった……。
「またあの娘に怒られるわね」
小さな声で呟いて、雪子はLサイズの烏龍茶の残りを一気に飲み干した。