パンデミック・パニック(14)

 こんにちは。

 ゴスロリ薪さんに非難コメがこなくて良かった、と密かに胸を撫で下ろしているしづです。
 ちょ、待て、薪さんに何してくれんの、と叫びたいのを我慢してくださってる方々、ありがとうございます。 このお話、あと3章で終わるので、もうちょっと我慢してください。(^^;

 しづと一緒になってきゃーきゃー言ってくださった方々、ありがとうございました。
 コメントいただいて気が付いたんですけど、ゴスロリ服と言えば黒のフリルが定番ですよね。 でも何故か、わたしは薪さんは黒のイメージがなくて。 定番のスーツはチャコールグレイなんですけど、むしろベージュや薄いグレーの方が似合う気がします。 
 そんなわけで今回も、白いゴスロリ服を着せちゃいました。 が、ここで大事なのはゴスロリ服なので。 みなさんの頭の中で、お好きなゴスロリ服を着せていただけたらと思います☆
 
 一応ですね、わたしが参考にしたゴスロリ服はこちらです。 
 姫系ワンピ ←ポチルと衣装のHPに飛びます。
 さすがに肩むき出しは無理があるので~、わたしは長袖で妄想しましたけど、こんなのと組み合わせてもいいかもしんない。
 上着

 可愛い服がたくさんあってね~、どれ着せようか悩むの楽しくて~。 こういう妄想してると、あっという間に時間が過ぎるの~。 
 ……世界一無駄な時間の使い方してる自信があります!(胸張って言うことか) 
  

 戯言に付き合っていただいて、ありがとうございました。
 お話の続きです。 本日も広いお心でお願いします。


 


パンデミック・パニック(14)







 事情聴取と言う名目で捜査一課と直接話す機会を得た薪は、山岡共犯説を提示し、裏を取るよう働きかけた。
 結果、山岡と谷島は同じ賭場に通っていたこと、二人ともかなりの借金があったこと、谷島の研究内容、それが上司によって中断されそうになっていたこと、と言った調査結果が上がってきた。

「君が賭場へ行ってくれれば、そこで違法賭博の容疑で捕まえるつもりだった。家宅捜査さえできれば、細菌の保存場所を見つける自信はあったからね。でも、賢い君は行こうとしなかった」
 上がってきた調査結果だけでは、山岡の犯罪を立証するのは難しかった。薪の主張は、小さな可能性に過ぎなかった。薪は谷島との最後の会話で、共犯者がいることを仄めかすようなことを言われたと証言したが、それが山岡である証拠は何処にもなかった。
「で、仕方なく、あんな電話で君を呼び出したわけさ」

 三億円入りのトランクに腰を下ろして、薪は優雅に脚を組んだ。こんな状況下にあっても、山岡の眼はその脚を追いかけてしまう。男だと分かっているのに、これは異常だと我が身を恥じるが、異常なのはこの男の方だと思い直した。山岡を両側から拘束している刑事たちも、自分と同じ反応を見せていたからだ。

「病み上がりなんですから、身体を冷やさない方がいいですよ」
 そう言って薪の隣に立ったのは、3ヵ月前に結婚したばかりの警視庁一のモテ男だ。この男が山岡の研究室の副室長を結婚相手に選んだ時には、パニックに陥る女子職員で一時業務が停止するほどの騒ぎになった。今では彼らの結婚は、科警研の七不思議のひとつに数えられている。
 彼は上着を脱ぎ、薪の脚に掛けた。明らかに男の目線から庇う仕草だったが、薪は彼の好意にチッという舌打ちを返し、それでも10月のミニスカートはやはり寒かったのだろう、上着の端を腿の下に挟むようにして暖を取った。

「あの電話は薪室長の部下の方が掛けてらしたんですね。さすがエリート集団。室長を初め、第九には芸達者な方が揃ってらっしゃるようで」
 山岡が皮肉を言うと、薪は人を見下すような嗤いを浮かべて、
「うちには小器用な男がいてな。あれはコンピューターの合成音だ」
「へえ、大したものですね。肉声にしか聞こえませんでしたよ。引き渡しを一週間後に指定したのは、衣装合わせのためですか?」
「違う。この格好は、おまえを油断させるためにって言われて」
 さすが稀代のファムファタール。見事な誘惑でした。
「僕はイヤだって言ったんだけど、この衣装で授受するのでなければ僕の介入を認めないって捜一が条件出してきて」
 近くの茂みで、キラッと何かが光った。多分、カメラのレンズだろうと山岡は思った。不憫な人だ。
「おまえのヘンタイ趣味のおかげで、こっちはえらい迷惑だ」
 ゴスロリファッションがここまで似合う四十男に言われたくない。

「どちらにせよ、捜一は動けませんでした。証拠がありませんでしたから」
「第九は証拠が無くても動けるのか……?」
「そこは薪室長だから」
「それで通るんだ……」
 証拠が無ければ動けないのは警察官の良識ではなく、上の判断によるものだ。第九では薪が法律だし、彼がGOと言えば大抵の違法捜査はまかり通る。恐ろしい集団だ。法律無視の国家権力ほど怖いものは無い。

「もう二度と、ゴスロリの女の子には付いて行かないようにしますよ」
「よかったな。おまえの腐った性癖が一つ改善できて」
 ふん、と嘲る口調で皮肉に笑う。鼻持ちならない高慢そうな笑顔が、しかしこの衣装にあっては最高に映える。

「作戦の決行を遅らせたのは、その、麻疹が」
「ハシカ?」
「……てっきり細菌による感染症だと思ったら、ハシカだったんだ」
 第九室長が入院したとは聞いていたが、そんな理由だったとは。
 そうか、それで感染パニックが起きたのか。これはこれで笑える。
「薪室長、犯人に呆れられてます」
「ハシカ舐めんなっ! 子供が罹る病気だと思って甘く見たら痛い目見るぞ!」
 だいぶ痛い目を見たらしい。

「何故第九が現場に?」
 不思議に思って山岡が尋ねると、薪は大きな亜麻色の瞳を冷酷に光らせて、
「おまえのせいで死にかけたんだ。自分の手で捕まえなきゃ気が治まらない」
「室長が死にかけたのは麻疹のせいで、てか、熱が高かっただけで死にかけてないし」
 隣の男に突っ込まれて、ぐっ、と呻いた室長の額には何本もの青筋。我慢ならないと言うように彼は立ち上がり、借り物の上着を地面に落として足を踏み鳴らした。
「うるさい、本当に死ぬかと思ったんだから、死にかけたのと同じだ!! おまえの罪状には僕への殺人未遂も付け加えておくからな!」
 冤罪だ。淫行未遂は認めるが、殺そうなんて思ってない。
 言ってることが無茶苦茶だ。第九の室長は氷の室長とも呼ばれていて、どんなときでも冷静な顔を崩さないと聞いたが。聞くと見るでは大違いだ。

「要するに、僕には谷島から辿り着いたんですね」
 バカと組むものじゃないな、と山岡は心の中で舌打ちした。
 谷島のことは、軽はずみで思慮の足らない男だと思っていた。賭け方を見ていても分かった。彼はヤマ勘に頼るタイプで、統計を取ることも勝負の裏を読むこともしなかった。
 しかし、自分は違う。何事も計画を立てて実行する。これも想定の内だ。

「認めます。細菌のことは、谷島に頼まれました。自分が騒ぎを起こすから、それを隠れ蓑にして細菌を培養してくれって」
 細菌を持って取引現場に来てしまったのだから、その罪から逃れることはできない。潔く認めてしまった方がいい。だが。
「僕も心が痛みましたよ。自分が作った細菌を守るためとはいえ、まさか自殺するなんて」
 自分が谷島を殺した証拠は何処にもない。殺人と窃盗幇助では、罪の重さがまるで違う。この細菌がテロに使われる予定だったことについては勿論、『自分は知らなかった』。

「バカな。そんな理由で人間が死ぬもんか」
 山岡が浮かべた沈痛な表情は、薪の信用を勝ち得なかった。彼は警察官だ。研究者の心情は理解できないのだろう。きちんと説明してやるか。
「そんなことはないですよ。細菌学者にとって、自分が開発した細菌は我が子にも等しいんです。僕も学者の端くれですから、その気持ちはわかります。だから彼の遺志を継いで」
「谷島は自殺じゃない」
 説明に力を入れる山岡に、薪は声のトーンを落とした。明確な敵意が伝わってくる。
「おまえが殺したんだ」

 断定的に、薪は言った。燃えるような瞳が、じっと山岡を見ている。
 あくまでも、自分を殺人の罪で逮捕するつもりか。ならば戦わねばなるまい。

「…………どうやって?」




テーマ : 二次創作(BL)
ジャンル : 小説・文学

コメントの投稿

非公開コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Rさまへ

Rさま、こんにちは。(^^


> 薪さんのスーツ、ベージュ似合いそうですね。髪の色にマッチしてて今月号の表紙の薪さんのスーツはベージュぽかったような気が。

でしょう?
それに、カラーイラストの殆どが、ベージュか青みがかった薄灰色のスーツ、若しくは白か淡色のシャツなので、薪さんは薄い色合いの洋服が好みなのかなって。


> 薪さん、不憫な人だって山岡にまで同情されて(笑)
> あんなに鋭い薪さんが何故隠し撮りにはいつも気づかないのでしょう?科警研裏七不思議のひとつ?

本当に不憫ですよね。(^^;
あ、そうですね、どうして気付かないんだろー。<隠し撮り。   不思議ですねー。←棒読み。(笑)



> 今回の捜一の女装を条件にしたことに竹内は噛んでいるのでしょうか? まさか、竹内も会員!?でも雪子さんに知れたらタイヘンですよね。いや、雪子さんも会員か!!

あははは!! 夫婦で愛でる会会員って、どんな夫婦ですかー。(≧∇≦)
雪子さんが名誉会長は~、
うちの薪さん、雪子さんの言いなりだからなー。 雪子さんが言えば脱ぐだろうなー。<おいおい。
……会報がR18指定になったらどうしましょう。(笑)


薪さんみたいな40歳になりたいですか?
女性なら誰でも憧れますよね。(^^
でも、ものには限度と言うか……40代で高校生に見られるのはちょっとイヤかも。 仕事の睨みも効かなくなっちゃうし。
年齢よりも5歳くらい若く見えるのがベストではないでしょうか? ええ、中学生に間違われた日にゃグレたくもなりますし。(←低身長のせいで間違われた経験あり)


> 次回は薪さんの推理が披露されるのですね。楽しみです。でも、ゴスロリでピシッと決められても、今一つ迫力が。捜一はシャッターチャンスが増えて悦びそうですね。

「犯人はおまえだ!」と鋭く決めるも、ゴスロリ。(笑)
この話もやっぱりギャグなんでした☆


体調へのお気遣い、ありがとうございます。
Rさまも、お風邪など召しませんように。(^^

Yさまへ

Yさま、はじめまして。
拙作をお読みくださり、コメントいただき、ありがとうございます。(^^


薪さん、可愛いですか?
ええ、見た目はとってもラブリーなんですけどね、中身はオヤジという。(笑) 基本ギャグ小説なので、笑い飛ばしてくださると嬉しいです。


最近、秘密ファンになられたのですね。 
ファンになったと思ったら早や最終回なんて、もうちょっと早く知りたかった、と思われているのではないかと想像します。
あ、でも、今時期で良かったこともあるかも~、青木さんと雪子さん、婚約解消されてるし! ←Yさまが青雪ファンだったらどうする気だ。


秘密にハマったばかり、というお言葉を聞くといつも不安になるのですけど、
原作薪さんの美麗さに夢中な時期、そのイメージを崩されるのは甚だ不愉快ではないかと思うのですが、
Yさまには「萌える」とおっしゃっていただき、ホッとしてます~。

Yさまの寛容に感謝します。
これからもよろしくお願いします。

Nさまへ

Nさま、はじめまして。
拙作を読んでくださって、ありがとうございます。 お声を掛けていただけて、うれしいです。


> 原作終了してませんが清水先生のラストはきっと・・・・。・゚・(*ノД`*)・゚・。
> (そうでないことを祈っていますが!!)

きゃー、やっぱりそうなのでしょうか!?

聞くところによると、読書会で先生は、
「みんながハッピーエンドになるお話って、わたし描けないんですよ~(苦笑)」という感じで可愛らしくおっしゃったらしいですね。 そこからバッドエンド的な予想を立てられているのではないかとお察しするのですが。
でもでも、
世の中には青木さんと雪子さんの復縁を望む方もたくさんいらして、だから、先生的エブリシングノットハッピーエンドは、(←なに、この怪しい英語)
青雪さんにはアンハッピー! 
という解釈もできると思うのですけど。

ほら、これまでの清水先生の話って、周りは不幸でも主人公二人はがっつり生き残ってハッピーエンドじゃないですか? 「月の子」しかり、「ジャック&エレナ」シリーズしかり。

だから、希望を持ちましょうよ!
え、打ち砕かれた時が辛いからイヤですか? ううーん…… ←保証しきれない。


うちのアホ話を精神安定剤なんて、嬉しいお言葉ありがとうございます~。
結構アップダウン激しいと思うのですけど、ハッピーエンドが保証されてますからね。 そこだけはご安心ください。(^^


> どんな結果になろうとも!らぶらぶなお話をこれからも切にお願いします><;;

はい! 
で、でも、らぶらぶはあまり自信がないんですけど~。 あんまり甘くなくてごめんなさい~。(^^;) 
相も変わらずアホな話は書いてますので、これからもよろしくお願いします。
プロフィール

しづ

Author:しづ
薪さんが大好きです。

2008年の夏から、日常のすべてが薪さんに自動変換される病に罹っております。 
未だ社会復帰が難しい状態ですが、毎日楽しいです。

しづの日誌

法医第十研究室へようこそ!
おかげさまで8歳になりました(^^♪
文字サイズをお選びください
最新記事
最新コメント
拍手のお返事
いつもありがとうございます!

最新拍手コメのお返事はこちらです。

過去の拍手レスの確認は、該当記事の拍手欄を押してください。
鍵拍手コメのレスは、記事のコメント欄にお返しします。
月別アーカイブ
カテゴリ
詩 (1)
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
QRコード
QRコード
FC2カウンター
こんにちは(^^
現在の閲覧者数: