破滅のロンド~あとがき~

 法十のあとがきと言えばこちら。 
 恒例の第九劇場、今回は後日談でございます。 (←マトモなあとがきを書こうとする努力すら投げ出している。 だってっ、苦手なんだもんっ)
 
 本編にも増して広いお心でお願いします。









             『破滅のロンド 後日談』




青木 「おはようございます、米山さん。……あれ? 監査は延期になったのでは?」
小池、曽我、宇野 「「「?」」」
米山 「わたくし、今日から第九に配属になりました、本名、山本賢司と申します。以後、よろしくお願い致します」
小、曽、宇、青 「「「「えええええ!!」」」」

今井 「米山副査が室長側のスパイだったことは聞いてましたが。まさか第九に配属予定の職員だったとは」
岡部 「第九に相応しい人材かどうか、テストの意味も兼ねていたらしい」
今井 「適性試験がスパイって……」
岡部 「だから、目的のためには手段を選ばない薪さんの捜査スタイルに着いて来れない人間は要らん、ということだろ」
小池 「山本は、見事室長の期待に応えたわけだ」
曽我 「ああ、なんかまた厄介な同僚が増えた気がする」

(薪が室長室から出てくる)

全員 「「「「「「おはようございます、室長」」」」」」
薪 「おはよう。山本、来たな」
山本 「これからお世話になります。よろしくお願いします」
薪 「畑違いの職場だから色々と大変だと思う。分からないことがあったら誰にでもいい、遠慮なく訊くといい」

小池 「薪さん、妙にやさしくね?」
岡部 「いきなりあんな無茶させたからだろ」
宇野 「転属先から就任前にスパイになれって言われたら、普通なら断るだろうな」
曽我 「そこをやってのけたんだからな。労いの気持ちもあるんだろうな」

薪 「山本。早速だが、面談室で話した内容について報告してもらえるか?」
小池・曽我 「「えええ!?」」
小池 「ちょ、待て山本、いえ、山本さん!」
曽我 「まんま報告したりしないですよね!?」
山本 「……報告してはいけませんか」

小池・曽我 「「やめてください! 俺たち、室長に殺されちゃいます!」」
薪 「なるほど。殺したくなるような内容だったわけだ」 (ブリザード警報発令)
小池・曽我 「「あっ……」」
山本 「室長に報告するのは改善が必要と思われる点だけで、情報源は秘密厳守です。いくら部下の立場になったからと言って、その規則を曲げる気はありませんが」
小池・曽我 「「それを早く言って、ひいっ!」」
薪 「山本、報告は後でいい。小池、曽我、僕の部屋に来い」
小池・曽我 「「……!!!」」

岡部 「さー、仕事仕事」
今井 「宇野、昨日の報告書だけど」
宇野 「あ、俺も自分で気付いて。訂正しておきました」
小池・曽我 「「だ、誰も俺たちと眼を合わせようとしない……」」

青木 「みなさん、コーヒーどうぞ」
小池・曽我 「「青木っ、薪さんに何とか取り成してくれ!」」
青木 「え、無理ですよ。室長室の扉まで凍り始めてますもん」
小池・曽我 「「怖いから見ないようにしてたのに、超無邪気な笑顔で指摘しやがって……じゃあ山本! 俺たちは薪さんの悪口なんか言ってないって、証言してくれ!」」
山本 「わたしは後でよいと言われましたので」
小池・曽我 「「そんな冷たいこと言うなよ! 助けると思って……青木! おまえからも何か言ってくれよ!」」

青木 「山本さん」
山本 「はい」
青木 「明日から、ご自分のカップをお持ちになってくださいね」
小池・曽我 「「そういうことじゃなくて!!」」

薪 (室長室の中から) 『早くしろ、イトメタボ!(←まきまきさん命名) 僕は忙しいんだっ!』 (怒声+雷)
小池・曽我 「「た、只今っ!!」」

山本 「し、心臓が……」
青木 「あれ、一日五回くらい落ちますから。早く慣れてくださいね」
山本 「みなさん平気なんですね。脇目も振らずに仕事を」
青木 「慣れてるのと、本当は室長は優しい人だって分かってますから」
山本 「恐怖から逃れるために必死で仕事に集中しようとしているような感じも受けますが」

青木 「気のせいですよ。薪さんは本当にやさしいし。……さて、そろそろ室長用のコーヒーを淹れてもいいかな」
山本 「え、この状況でコーヒーを室長室へ? 今は拙いんじゃないですか? タイミング的に」
青木 「いいえ、今がベストだと思います。小池さんと曽我さんのリミッターが満杯になって、室長もスッキリしたけど引っ込みが付かなくなってる頃だと。室長」(knock、knock)

薪 『だれだっ!』
山本 「うわ、スゴイ声。言わんこっちゃない」
青木 「青木です。コーヒーお持ちしました」
薪 『……』
青木 「今日のブレンドはモカをベースにしてみました。すごくいい香りがしますよ」
薪 『…………入れ』
青木 「失礼します」

(青木がドアを開けると、転がり出るように小池と曽我が出てくる)

小池・曽我 「「た、助かった。さすが青木」」
山本 「?? どうして解放されたんですか?」
小池 「室長は青木の淹れるコーヒーが大のお気に入りなんだ」
曽我 「青木がコーヒー持って来ると、機嫌直してくれるんだよ」
山本 「たかがコーヒーにそんな力が?」
小池・曽我 「「山本も飲んでみろよ。美味いから」」

(全員、カップを傾ける山本に注目)

宇野 「表情変わんないっすね。あいつとはウマが合わないかも」
今井 「コーヒー好きがいいやつって決まったわけじゃないけど、こう続くとなあ」
岡部 「好みだから仕方ないだろ。紅茶党かもしれん」

小池・曽我 「「どうだ? 山本」」
山本 「……ああ、本当に。これは美味しいですね」
一同 「「「「「そうか! 青木のコーヒーが美味いか。よかったよかった」」」」」
山本 「??? どうして皆さん、そんなに嬉しそうなんですか?」


(おしまい)
 



 長いお話に最後までお付き合いくださいまして、誠にありがとうございました。




テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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Aさまへ

Aさま、こんにちは。


> 原作の山本さんが何故、検事を辞めて第九に入ったのか

山本さんに白羽の矢を立てたのは田城さんだったと思うのですけど、なぜ彼が選ばれたのかと言うことですよね。 山本さん自身も、それまでの検事という仕事からまるで畑違いの職場に移ったわけですし。 検察庁と科警研では統括元も違いますしね。 言われてみれば不思議だなあ。


> そういえば、あの表紙の薪さんと青木は何故、同じカップを持っているんでしょう?色々、妄想しちゃいますよね(〃▽〃)

青木さんの自室でコーヒーを飲んでいると想像します。
あのカップは家庭用ですよね。 職場なら紙コップを使うでしょうし、喫茶店やコーヒーショップでアレはない。(笑) (黄緑色のコーヒーカップは、個人的に微妙だと思います。(^^;)) 
自宅の他の調度品と合わないから、あのコーヒーカップはおそらく薪さんのシュミではなく、だからこれは青木さんの部屋。 
で、薪さんが、
「おまえのネクタイのセンスも相当だけど、このカップもすごいな」 
と意地悪を言って、青木さんが、
「オレ、そんなにシュミ悪いですか」
と苦笑して、顔を半分手で隠したまま、悪戯っぽく微笑む薪さんをこっそり見てる。
いかがでしょう。(^^


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Mさまへ

Mさま、こんにちは!
コメントありがとうございます~。

長丁場にお付き合い下さいまして、誠にありがとうございました!
いやー、2ヶ月も掛かるとは~、年は取りたくないものです。(年のせいか?)


> そして、ここで山本サン登場!!! とは!!! 
> ぜひ、コチラでも「」を登場させてほしいものです。

ストレスで他人の顔が認識できなくなってしまう彼にこんなことができるのかしら。(笑)
「憤懣やるかたないっ」は山本さんのキメ台詞ですよね。(^^) 彼の誠実さが滲み出てて良かったなあ。



金環日食は、とてもきれいでした。
金環が左右対称に観られるスポットの一つに、鹿島灘がありまして。 うち、ここから車で1時間くらいです。 けっこう長い時間、この姿を観ることができました。
Mさんに喜んでいただけたなら、ボケた写真でも(笑)載せて良かったです♪
そして防護面。
あはははー!! そうなんですかー!
うちもですよっ、社員総出で見ましたよ、みんなしてコレ付けて! 傍目から見たら、スゴイ光景ですよ☆


それと、わたしのことですが……
Mさん、お気遣いありがとうございます。(;∇;)
これ、書かれるのもきっと、たくさん迷われた末に書かれたのでしょうね。 本当におやさしい……!!

大丈夫ですっ!
Mさん始めみなさんからパワーをいただいて、しづはすっかり元気になりました! あの後、色々な方に愚痴を聞いてもらったんですけど、元気すぎて暴言が止まらないくらいです! (←友だち居なくなる。 落ちてた方がよかったんじゃ)
実は昨日の日曜日も何人かの方にわたしの「憤懣やるかたないっ」を聞いていただいて、いやー、飛ばし過ぎちゃったなって反省してたところです、てへぺろ。

それでですね、その中のお一人からMさまに伝言を託りました。
わたしが心酔するMさんからです。
なんか、いっぱい謝ってました!
「コメントいただいてとっても嬉しかったのに、余計な気を使わせてしまって申し訳ないです、
Mさまにはすごく感謝してます、どうかよろしくお伝えください」 とのことでした。
Mさんねえ、今、公私ともにものすごく忙しいみたいで。 不義理を重ねすぎて、申し訳なくて、どこから手を付けたらいいのか分からない~、ってぐるぐるしてました。 めっちゃ可愛かったです。(←この感想は友だちとしてどうかと……)


次のお話は読者サービス、ではもちろんなくて。(笑)
読者サービスなんてプロ意識はなくて、本当に妄想のダダもれなんです、すみません。(^^;

確かに、今はまだ、妄想とかできないです~。 
(次に公開予定の二人の新婚家庭も、一昨年に書いたものです。)
でも、自分が書いた青薪さんを読み返すのも辛い、という段階は乗り越えましたので! 大丈夫です! 読み返しながらギャグシーンで吹きましたし。 (甘々の新婚家庭で何故吹くようなギャグが??)
本当に、やさしく気を配っていただいて、ありがとうございました!


Mさまは、6月はお忙しいのですね。
寂しいです~。
Mさまも寂しいですよね。 わたしも冬の繁忙時期はネオチしがちなので(←季節労働者ならぬ季節ブロガー) お察しします。
落ち着かれましたら、ぜひぜひ遊びに来てくださいねっ! 
心よりお待ちしてます♪


Sさまへ

Sさま、こんにちは。(^^


> やっぱり第九でみんなを叱り飛ばしてる薪さんと岡部さん小池さん曽我さん今井さん山本さん…青木くん大好きです!

Sさまは、第九のみんなに囲まれている薪さんが好き、なんですよね♪
わたしも大好きです~。
青木くんじゃないけど、ずっとずっとこのメンバーで、と思ってしまいますよね。

最終回、みんなが室長になってそれぞれの管区に散って行く、という結末は、ショックでしたか?
わたしはあれは、全国区になった第九を彼ら全員で動かしていくわけで、信頼関係は変わらないと思えたのですけど、
現実的に、毎日全員が顔を合わせて言葉を交わして、というわけには行きませんものね。 やはり淋しいですね。 掛け合い漫才もできないだろうし。(笑)

でも、けっこう頻繁に会えるかもしれませんよ。
全国の室長が集まる室長会議とか、月一くらいでありそうじゃないですか?(もちろん薪さんも顔を出す) 
その後は同窓会みたくなって、メロディの表紙状態になるんですよ。(あ、斉藤さんがいないな)
で、なぜか薪さんと青木さんだけは別室でコーヒー飲んでるんですね。 きっと薪さんが飲み会に出ないから、青木さんが業務報告・相談にかこつけて居座ってるものと判断。
「おまえ、行かなくていいのか」
「事件の方が優先です」
「それなら、早く福岡に帰った方がいいんじゃないのか。急げば最終便に間に合うぞ」
「そ、そうですね、あはは……(半泣き)」←表紙の青木さんの謎のポーズはこれが原因かと☆

最終回がなかったことになるかどうかは、エピローグ次第でしょうね。
読むのが怖いですけど、読まずにいることはできないと思うので、覚悟を決めて挑みましょう。
一月後に、お互い笑って話せるといいですね。
プロフィール

しづ

Author:しづ
薪さんが大好きです。

2008年の夏から、日常のすべてが薪さんに自動変換される病に罹っております。 
未だ社会復帰が難しい状態ですが、毎日楽しいです。

しづの日誌

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おかげさまで8歳になりました(^^♪
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60Pを超えました(笑)
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7/20 推敲の結果、70Pになりました。←バカじゃないの。
2回目の推敲に入りました。
こんにちは(^^
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